横浜市都筑区のお客様より、宮川香山(初代眞葛)、香炉、掛軸、軍事郵便、古文書、懐中時計、古銭、印材、古い判子、昭和50年代のタミヤのプラモデル等をお譲りいただきました!
本日はわたくし、タテが買取に同行しました♪
5月なのにもうすっかり初夏のような気配が漂っており、通勤時の遊歩道の木々たちも青々としています。本日は永代通りから明治通りへとカーブを描きながら繋がる南砂緑道公園の遊歩道を歩くために、最寄りの南砂町駅ではなく東陽町駅から出勤いたしました。日向は初夏の気配がありますが、木陰はまだ5月のさわやかさがありました。
この時期の木立をぬけるさわやかな風を感じると毎年思い出す言葉があるのですが、結核により24歳の若さで夭折した詩人、建築家の立原道造が江古田の療養所で静養しているときに、友人たちに何か欲しいものがあるか尋ねられたそうです。すると立原は
「 五月の風をゼリーにして持ってきてください ひじょうに美しくておいしく 口の中に入れると すっととけてしまう 青い星のようなものが食べたいのです 」と答えたそうです。
遊歩道の木陰の風は本当に心地よく、立原の言葉を思い出してぼーっとしていたらカートに乗ってお散歩中の園児たちに不思議そうに見つめられてしまいました。園児たちの後ろには、額紫陽花の艶のある葉っぱが光って風に揺れていましたが、来月の今頃には万華鏡の一コマのように均整のとれた美しい花が観られるでしょうか。
さて心地よい季節に久しぶりの買取同行ということでうきうきとしながら到着したのは横浜の都筑区。今回のお客様は5月いっぱいで引越しされるということで、築100年の日本家屋の整理のためお呼びいただきました。きれいに手入れをしているお庭を挟んで、日本家屋と別邸の一軒家がそれぞれ敷地内に向かい合うように建ちならび、日本家屋の入り口に続く石の歩道の周辺には玉砂利が敷き詰められております。玉砂利をかしゅ、かしゅっと踏んで歩くとなんとも清冽な気持ちになります。フランスのマルセル・デュシャンは「コールテンのズボンの擦れる音は音楽である」と言いましたが、玉砂利にも音楽が宿っていますね。
到着後間もなく、店主くまきちが相好を崩しているので聞いてみると絶滅危惧種のニホントカゲを敷地内の木陰で見かけたとのこと!出迎えてくれたお客様に伺うとサワガニも敷地内には生息しているとのことで、店主も「もしここに住めたら、ニホントカゲとサワガニに毎日会える!」と少年に戻ってしまうほど素敵なお家です。
しかしお宅に上がると少年から一転プロの目に。広いお家の整理ということで同業者がすでに何人か訪問されているとのことでしたが、お客様の大事にされていた貴重なお品物は見逃しません。段ボールに包まれたもうゴミとして出すと言われていたケースの中から貴金属を、客間の隅に置かれた香炉はなんと高浮き彫りの超絶技巧で知られる宮川香山作のもので、お客様も驚かれておりました。その他お客様のお父様、お祖父様の持ち物である戦前の古文書、軍事郵便、古銭、印材など一つ一つ丁寧にご説明し、買取させていただきました。
帰りの車の中では、「サワガニに毎日会えるなんて・・・ニホントカゲも・・・」と再度少年に戻った店主と、少年時代の話に花を咲かせて気持ち良く帰宅いたしました。この度は、お呼びいただき誠にありがとうございました。
くまねこ堂は出張費無料で、買取に伺います。お客様の大事にされていたお品物一点一点丁寧に査定させていただきます。遺品整理や引越しの際、処分される前にご相談していただければ幸いです。
タテ
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