「北斎漫画」を入手致しました!
いやー、5月も中頃ですが、大分暑くなってきましたね!ちょっとでも重い物を移動していたりすると途端に汗をかいてしまいます
さて今回ご紹介するのはこちら!
「北斎漫画」永楽堂 1814年 永楽屋東四郎
皆さんご存知の通り、これは葛飾北斎55歳の時に絵手本として名古屋の版元「永楽堂」より出版した、北斎の門人の為の教本です。初版が発行された後、一冊完結のつもりが大好評だった為、結果15編まで刊行されました。
北斎は人物、山川草木、鳥獣類、建物、風俗などなど、描かなかったものはないんじゃないの!?と思う程、森羅万象、ありとあらゆるものを描こうと挑んだ画家でした。
この北斎漫画は、その中でもユニーク色の強い、北斎の多彩な表現力が垣間見れます。
人々の様子。最小限の線で動きを表しているのが凄いです。
樹木。空気の流れる様子が見えるようです。
草花。
鳥類。
舟。昔の舟は形が美しいですね~。
建物。
この北斎漫画は1830年代にヨーロッパに陶磁器の輸出の際に緩衝材として浮世絵と共に渡りました。それがその後、印象派の画家達に大きな影響を与えたのは皆さんのご存知の通りです。
北斎は90歳で亡くなりますが、死の直前、「天があと5年の間、命保つことを私に許されたなら、必ずやまさに本物といえる画工になり得たであろう」と言ったとの事。
ふと、78歳で亡くなった画家のピエール=オーギュスト・ルノワールが同じく死の直前に「ようやく 何かわかりかけてきたような気がする。私はまだ、進歩している。」
と言った言葉を思い出しました。
創造に終わりはありませんね。
ふうき