1968年6月の「密偵トンマ◆連載!大ゆかいまんが◆」

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先日は足立区千住のお客様のお宅に出張買取に行ってきました!
ありがとうございました! 
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 昨日8日に骨董品ブログのページにアップしました「銀行や企業のソフビ貯金箱等をお譲り頂きました☆」(https://www.kumaneko-antique.com/14869/)でお伝えしたように、こちらの古書ブログでも引き続き、「ちょっとマニアックでかわいい漫画」を取り上げていきます。

 狛江市元和泉のお客様より、昭和40年代(1966~75年)貯金箱、江戸川乱歩、SF,ミステリー、ジュヴナイル、折り紙の本、昭和レトロなグリコのおまけ、80年代アイドル雑誌等をお譲り頂きましたが、それ以外にも興味深いお品物をお譲りいただきました。そのなかで本日紹介するのは、スケッチブックやチョコレートの付録、自作のシール帳の束から出てきた、ある漫画雑誌の付録漫画です。当時はきわめて身近な存在であったのかもしれませんが、今となってはかなりマニアックな一品になったのではないかと思われます。

 その漫画とは、秋田書店から刊行されていた『冒険王』昭和43(1968)年6月号の付録、「密偵トンマ◆連載!大ゆかいまんが◆」です。作者は当時『冒険王』に「ズーズーC」を連載していた森田拳次とゲンコツプロです。そのマニアックさは、Amazonでキーワード検索をしても引っかからないほどです。密偵トンマ

 その内容はといえば、これまたマニアックです。とはいえ、1968年当時の世相が垣間見られ、発表した時点では身近な出来事を取り上げた漫画だったのかもしれません。この漫画の冒頭には、国際秘密探偵員なるトンマが、小型コマ型レコードをくるくる回して「世界的金(きん)あつめの一味」を捕えよとの指令を受け取る場面があります。もうお察しがついた方もおられるでしょうが、ダメ押しで、この漫画の後半で悪役が自ら「ゴールドフィンガー」と名乗ることも添えておきます(なお、同名のボンド映画が公開されたのは1964年、日本初公開は1965年のことです)。

 そのほかにも、悪役を取り押さえる際に、「日本名物機動隊を知らないか」とのセリフとともに活躍(?)する機動隊が描かれています。1968年といえば大学闘争、とりわけ東大闘争の真っ最中でした。この漫画が発行されてから間もない1968年6月17日、安田講堂を占拠した東大医学部の学生らに対し、東大当局は機動隊の投入で応じました。もちろん、作者の森田拳次がこのシーンに何を託したのか、速断はできませんし、正解があるとも思えません。ただ、上記のような緊迫した東大闘争の状況が書かれていること自体、この漫画の貴重さを示していると思われます。

小野坂


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