アイヌに関する本の紹介です。

こんにちは。いつもくまねこ堂ブログをお読みいただき有難うございます。

先日は目黒区のお客様より歴史系の本、雑誌などをお譲りいただきました。有難うございました。本日はそちらの中から気になった 瀬川拓郎さん著 「アイヌの歴史 海と宝のノマド」という本を紹介させていただきます。

表紙はこんな感じ。アイヌ独特の模様、かっこいいですよね。このアイヌ文様の事は「アイヌシリキ」と呼ぶそうです。北海道へ行ったとき、こんな感じのアイヌシリキが入った手ぬぐいを見つけて、ひとめぼれして買ったのを覚えています。とても魅力的なデザインですよね。

下の方の写真のアイヌの小刀も素敵でしたので紹介させていただきます。アイヌの小刀は「マキリ」と呼ぶそうですが、マタギなどもマキリを使用していたということで、現在ではアイヌ民族が使うマキリを指す時はアイヌマキリと呼称するみたいです。

今更ですがなぜアイヌについて紹介しようかと思ったのかといいますと、実は私「ゴールデンカムイ」という漫画が大好きでして…!(ただいまテレビアニメ第三期絶賛放送中です!!!)時代背景は日露戦争後の北海道で、そこに隠されているという金塊の争奪戦がテーマのサバイバル漫画なのですが、時代背景からストーリーの構成、そして魅力的なキャラクターの数々、すべてが丁寧に作られていて本当に面白い作品です。(カムイはアイヌの言葉で神を指します)

この物語のヒロインであり主人公の相棒のアイヌの少女 アシㇼパが、マキリを持っているのですが、こちらはメノコマキリといって(メノコはアイヌの言葉で女性、女の子などを意味します)男性が好きな女性が出来た時、鞘に美しい彫刻をして贈るものだそうです。女性がそのマキリを腰にさげると、思いを受け入れた、という風になるそうです。ただ、ヒロインのアシㇼパが所持していたマキリの彫刻は父親が彫ったものなので、家族の愛という形を表すのでしょうね。ですが、この風習とても素敵でロマンチックだと思います。

こちらはアイヌの首長付けていたとされるクマの彫刻の冠です。アイヌ民族の中でクマを神とする思考もあったようです。

アイヌ民族にとってクマは敵でもあり、食料でもあると思うのですが、生き物に対して、命に対してしっかり尊敬の心をもって接しているのだなぁと思うと、現代の私たちにもアイヌに見習うべき考え方や生き方などがたくさんあると感じました。

生き物や食材に対し、感謝の気持ちなどをついつい忘れがちで、なんとなく食事をしていたりすることもありますが、ひとつの尊い命が目の前にあるのだということ、しっかりと心に留めなければなりませんね。アイヌに限らずですが、昔の人たちは生き物を自分で狩って食していて、その時に惨い光景も当然目にするわけです。今の時代、多くのひとがその過程を省かれて命を頂いているので、命に対する感謝や尊敬の気持ちも薄くなりやすいのは必然かもしれませんが、私も改めて考えて生活しようと思いました。

 

好きな都道府県ランキング不動の1位の北海道。美味しい食べ物や美しい自然だけでなく、素晴らしい文化と歴史もその要素となっていると思います。もっとこの文化について興味を持つ方が増えてくると素敵ですね。

 

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