金坂健二氏編集「ドロッパワー VOL.1 NO.1」入荷いたしました。
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先日、買取をさせていただいたお品物を整理しておりましたら、非常に珍しい印刷物がございましたので、ご紹介をさせていただこうと思います。
「ドロッパワー VOL.1 NO.1」(1970年3月1日発行)
金坂健二氏編集によるアングラ新聞。資料も少なく詳細がわからないのですが、ナンバーを見る限りですとこちらが第1号になるのでしょうか。表紙は大胆にも日本経済新聞のLSDの記事をそのまま使用。金坂健二氏は日本における元祖ヒッピーとのことで、ドラッグカルチャーやカウンターカルチャーなどが色濃く出た内容となっております。
1ページ目にはヴァイオリニストでシアター・オブ・エターナル・ミュージック(後のドリーム・シンジケート)の一員として60年代から活動するドローン~ミニマルミュージック作家として著名なトニー・コンラッドからの寄稿です。映像作家としての一面もあるトニー・コンラッドですが、アンダーグランド映画の配給を行うジャパン・フィルムメーカーズ・コーポが映像作品の代表作「THE FLICKER」を日本で取り扱う事になり、本誌へメッセージを寄せています。金坂健二氏は慶應大学在学時に渡米し、帰国後いち早く日本に実験映画や前衛映像作品などを紹介されていたそうで、インターネットなどがなかった時代、アンダーグラウンドのネットワークが映画や音楽などの前衛表現の普及に寄与する役割の大きさを改めて感じさせられました。
小さいですが「幻覚の共同体とロック」というイベントの告知もございました。出演がフラワーズ、モップス他。フラワーズはメンバー交代を経て70年にはフラワートラヴェリンバンドに改名しているので、その直前くらいの時期でしょうか。日本の音楽シーンもサイケやニューロックなどが全盛の時期でしたので、取り合わせがバッチリですね。
こちらはおおえまさのり氏による幻覚共同体名義での「BLACK TRIP」「エロスの第三世界」「LSDと革命への狂炎」などの出版物の告知シート?でしょうか。端には『1970年1月30日 VOL.1 NO.1「幻覚共同体」一部30円』とあります。紹介されている三冊はどれも限定500部で、現在ではとても貴重な出版物なのだそうです。
今回ご紹介させていただきました「ドロッパワー VOL.1 NO.1」はアングラ新聞ということでまさに新聞紙素材での発行ですので、こういった紙ものは経年劣化が起こりやすく、すぐにボロボロになってしまい、捨てられてしまいがちです。こちらのお品物も経年劣化が進んでおりましたが、それでも奇跡的に捨てられずに保存されていたのをお譲りいただけました。誠にありがとうございました。
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56さん
買取品目・ジャンル | ドロッパワー VOL.1 NO.1 |
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商品名・作品名 | 金坂健二 |
出張先・エリア | 東京都板橋区 |
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