意識を意識してみよう 「統合情報理論」とは?
「ChatGPT」という会話のできるAIをご存知でしょうか。Web上で利用できるチャットサービスです。こちらが入力した質問に対して、人間のような(あるいは人間以上に?)自然な回答を行います。画像を生成するAIがインターネット上で盛り上がり、人間の特権だと思われていた創造的な分野が侵食されそうになっているところへ、言語の面でさらに追い打ちをかけてきました。
私はChatGPTを触ってみて、意識があるような振る舞いだと感じました。少しでも使ったことのある方なら、同様に感じる……と信じています。
ただしこのAIは、こちらが入力した文章の全てを統合して判断を行っているわけではありません。次に来るであろう単語を次々と予測しているだけなのです。それにも関わらず、(少なくとも私は)意識の存在を感じてしまいます。
我々が持っているであろう意識とは何なのか、を意識すると、よく分からなくなってきます。意識とは一体何なのでしょう。
今回紹介したい本、『意識はいつ生まれるのか――脳の謎に挑む統合情報理論』(2015年)では、以下のような流れで意識について語ってくれます。
物体としての脳のちっぽけさから始まり、哲学等の面から意識をどのように考えてきたかについて触れます。そして、(自然)科学という、客観性に重きを置く学問において、観察対象が観察側にも備わっている「意識」をいかに扱うのか、というメインの話題に移っていきます。
実際に読んでほしいため多くは書けませんが、私が気に入っている部分をほんの少しご紹介します。
第5章の「統合情報理論」を説明する際に、思考実験として人間とフォトダイオード(光に反応して電流が流れる仕組み)やデジタルカメラを登場させる部分になります。外部からの情報に対する反応の違いや、情報をまとめる役割の有無といった点から、この理論の道筋を示す過程が(このブログを書くにあたって少し読み直す前から)印象に残っています。
ぜひ一読してみてくださいね。
余談ですが、この本では、学生の協力のもと、覚醒時と睡眠時の脳波を1人ずつ計測するというなんともカコクな実験の様子が書かれています。ごつごつした装置を頭に装着し、複数の研究者と無数の機材に囲まれた状態で眠らないといけないのですから大変です。
今月頭に、現首相の脳波を測る記事が某所で公開されました。ヘアバンドのような装置で測定できるものなのでしょうか。あるいは、十分な情報が得られたとして、あの解釈は妥当なのでしょうか。不思議です。
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