「カーザ・ヴェルディ 世界一ユニークな音楽家のための高齢者施設」のご紹介🎹♬ #クラシック音楽
湿気と寒暖差の激しさがつらい毎日ですね。
憂鬱な梅雨が終わったら、地獄の夏の始まり…。
今年の夏は、水出しコーヒー作りに励むことでどうにか乗り越えたいと思っています。
さて、本日は最近買い取らせていただいた本の中から、こちらの1冊をご紹介したいと思います。
「カーザ・ヴェルディ 世界一ユニークな音楽家のための高齢者施設」著・藤田彩歌
こちらはイタリア・ミラノにある、音楽家ばかりが暮らす高齢者施設「カーザ・ヴェルディ」に入居することになった20代の音楽院生のエッセイです。
一流音楽家のみが入居を許されているという特殊なこの施設は、ミラノ市内で音楽を学ぶ音大生を16名まで受け入れており、かつて最前線で大活躍していた音楽界の大先輩たちと熱い志を持った若者が、一つ屋根の下で生活を共にしているんだそうです!
それだけ聞くと、なんて素晴らしい環境なんだ!と単純に羨ましく思えたのですが、本書を読んでいくと、なかなか大変な場所であることがわかってきます。
まず信じられないことに、こちらの施設。
防音室がないのです…!!
生活している部屋はもちろん、「練習室」とされている部屋も外に音は丸聞こえ状態。ガラス張りの部屋もあるというのだから驚きです。
プロの現場で長年活躍してきた大先輩方に聞かれながら練習するなんて、それはもうほぼ本番と同じくらいの緊張感なのでは…?(笑)
「本番は練習のように、練習は本番のように」とはよく言いますから、練習環境としては素晴らしい場所なのかもしれません。ハートが鍛えられそうです。
そして、カーザ・ヴェルディでは食事の時間も一切気を抜けません。
入居者は、朝昼晩と三食を施設の食堂で食べることができるのですが、そこはシャンデリアや絵画が飾られた高級レストランのような空間で、食堂に来るときは皆ほぼ「正装」。女性は朝からばっちりメイクをして、男性はタキシードやスーツにネクタイでやってくるんだとか。
(そもそも自分の部屋から出るときはスリッパや短パン、ダメージジーンズは禁じられているとのこと!!厳しい!!)
お国柄という面もあるかもしれませんが、やっぱり歌手だったり楽器奏者だったり、ステージの上に立ち続けてきた人達ならではの美意識の高さなのでしょうか。
いくつになっても「見られている意識」を持ち続けてお洒落に手を抜かないでいると、いつまでも若々しくいられそうですね。
しかし、個人的にはごはんの時はリラックスしてのんびり食べたいかも…(笑)
この素晴らしい施設、カーザ・ヴェルディは、オペラ「椿姫」や「アイーダ」で有名なイタリアの作曲家ジュゼッペ・ヴェルディが、100年以上前(!)に私財を投じて設立しました。
自身も貧しい時代を経験したことのあるヴェルディが、落ちぶれた老後生活を送っていたり、家族を持たない元一流音楽家たちを救いたいという強い想いから計画したとのこと。
どこまでを「一流」とするかの審査基準には明確な決まりはないそうです。
だから、現役時代に大成功を収めた音楽家のところには、引退後も取材がたくさん来たりしますが、そんなに有名ではなかった音楽家は、注目度の違いを感じながら生涯を過ごすことになるという、ちょっと残酷な一面もあるのです。
とはいえ、入居者たちが寄付した膨大な楽譜や音源のある図書室やコンサートホールがあって、セッションの相手が常に傍にたくさんいるというこの環境は、音楽をやっていた人間にとっては本当に最高な場所だと思います。
自分も楽器をやっている人間なので、数十年後にこんな素敵な老人ホームが日本にも出来ていたら、入居してみたいな~と思いながら読みました。
老後も元気にやりたいことをやるためには、日頃の健康管理が大事ですね。
今から夏に負けている場合ではないのです…!!(笑)
元気なお年寄りになるぞ!!
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