ハンディで便利!諸橋徹次「中国古典事典」のご紹介―並びに講談社学術文庫について―
風の音がします。空も暗いです。そう、もう11月も半ばですもの。
このまま冬の底に沈んでいきたい気持ちです。
本日は諸橋徹次「中国古典事典」(昭和54年、講談社学術文庫)をご紹介します。そして、講談社学術文庫についても少し述べてみます。
まず、諸橋徹次「中国古典事典」について。
この本の裏表紙には以下のように書かれています。
我国最高の中国文学の碩学諸橋徹次博士が、八年の歳月をかたむけ、中国の厖大な古典の中から四千八百余の名言を精選、簡潔でわかりやすい解説を付した珠玉の名言名句集である。
中国古典の名言が、出典と簡潔な解説と共に記されている事典です。
この本は学生の時にお世話になりました。古典文学を読んでいる時に出くわす格言のようなもの…。これは出典はきっと中国古典なんだろうなあと思いつつ、どこから調べていいのやら。そんな時に、この「中国古典事典」をめくると、答えに辿りつけることも多かったです。もちろん、そこから原典を確認しなければなりませんが、何も思い付かない状態の時にもはじめの一歩の道筋を示してくれるから、この本は大変ありがたかったです。
そしてそれが文庫本1冊にまとまっているのは、とても助かりました。重い単行本であったり、分冊であったりするなら、ひくことすら大変になってしまうからです。
そのような学生時代を思い出したところで、講談社学術文庫についても少しお話してみます。
講談社学術文庫には末尾に「「講談社学術文庫」の刊行に当たって」という文章がついています。執筆者は講談社第4代社長の野間省一です。
それは、以下の一文から始まります。
これは、学術をポケットに入れることをモットーとして生まれた文庫である。
この文章を読むと、講談社学術文庫の刊行が、学術と生活の距離を埋めよう、学術を万人のものにしようという意志でなされていることがわかります。野間は以下のようにも述べています。
学術文庫は、内外の迷信を打破し、学術のために新しい天地をひらく意図をもって生まれた。文庫という小さい形と、学術という壮大な城とが、完全に両立するためには、なおいくらかの時を必要とするであろう。しかし、学術をポケットにした社会が、人間の生活にとってより豊かな社会であることは、たしかである。
とても賛同しました。知識へのアクセスしやすさが、その本の価格や形態に左右されることは、現在もよく思います。値段が高ければ買えないし、大型本であれば、部屋のスペースを考えて躊躇してしまいます。
自分も、文庫化していなければ読んでいなかったであろう本、たくさんあります。古今東西の叡智が、文庫になって安く手軽に読めることは本当にすばらしいことです。
本日紹介しました諸橋徹次「中国古典事典」をはじめ、たくさんの著述・作品が講談社学術文庫には収録されています。講談社BOOK倶楽部の「講談社学術文庫 作品一覧」を見てみますと、ジャンルも幅広いですね。
https://bookclub.kodansha.co.jp/product_list?code=g-bunko
手に取りやすく、しかし本格である講談社学術文庫、皆さまも気になるタイトルからちょっとのぞいてみてはいかがでしょうか。
本日は諸橋徹次「中国古典事典」、また講談社学術文庫について書いてみました。
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