東京都港区赤坂で、英米文化に関する辞・事典をお譲りいただきました

東京都港区赤坂で、英米文化に関する辞・事典をお譲りいただきました! ありがとうございます:hoshi1::hoshi1:

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とくに興味をそそられたのが、【安東伸介(ほか編)『イギリスの生活と文化事典』、研究社、1982年】。

同書のはしがきには、「この事典の目的は、英文学の鑑賞と研究に必要と思われるイギリスの日常生活と文化の諸相を(…)あたえようとするものである」とありますが、ぱらぱらと眺めてイギリスの暮らしに想いを馳せるだけでも楽しいものです(人´ω`*)♡

たとえば「九章 2 子供たちの遊び」には「ビー玉遊び(Marble Game)」、「石けり(Hopscotch)」、「目かくし鬼(Blind Man’s Buff)」、「カンけり(Tin Can Tommy)」など、日本でもなじみ深い遊びがならんでいます。 そんななかで、最近気になっていた「輪回し(Hoop Trundle)」の項目も見つけました。

先日見に行った東京都庭園美術館の、「こどもとファッション 小さい人たちへの眼差し」展(2016年7月16日–8月31日)で展示されていたこちらの作品。

ラファエル・コラン《エリーズ嬢の肖像》(1885年、島根県立美術館蔵)

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愛らしい少女が輪と棒をもっていますね。 会場内の解説には、女の子の関心が、室内のお人形遊びから戸外のよりアクティブな遊戯「輪回し」にうつっていることが指摘されていました。

輪回しとはどのような遊びなのでしょうか。前掲の事典によると、

「棒を使って鉄の輪を回しながら一定の距離まで、1人ずつまたはリレーで競走するゲーム。中世あるいはそれ以前に桶屋の店先で、子供たちが不要になった「たが」を回しながら遊んだのが始まりといわれる。(…)典型的な英国の児童の遊びであり、今日もすたれずに行われている。」(pp. 888-889.)

とあります。中世以前にさかのぼる遊びなのですね:hoshi1: そういえば時代は下りますが、ピーテル・ブリューゲル(父)の代表作のひとつ《子供の遊戯》(1560年、ウィーン美術史美術館)にも、手前に輪回しをする子どもたちが描かれています。

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ただし、国立国会図書館のデータベースによると、『江戸の子供遊び事典』(八坂書房、p. 199-200)にも輪回しが取りあげられており、遅くとも江戸時代には日本でも親しまれていたようです。実は私も、「江戸東京たてもの園」の昔遊び体験エリアで輪回しをしたことがあるんですよね~ヨーロッパ発祥の遊びが日本に伝わったのか、日本でも独自に考えだされていたのか… 調べはじめると面白く、きりがなくなってしまいます(><):ase1:

素敵な本と歴史ロマンをありがとうございました:heart:

 

By クラニャン

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