東京都港区三田で、『イスラームを読む:クルアーンと生きるムスリムたち』をお譲りいただきました
東京都港区三田で、『イスラームを読む:クルアーンと生きるムスリムたち』をお譲りいただきました!リピーターのお客さまシリーズ第3弾
【小杉泰『イスラームを読む:クルアーンと生きるムスリムたち』大修館書店、2016年】
イスラームと聞くと、ニュース報道の絶えない過激派の活動をつい思い浮かべてしまう今日…残念ながら、「ムスリム=過激思想の持ち主、テロリスト」という偏ったイメージを持っている人も少なくないかもしれません。
日本人には馴染みの薄い宗教であるだけに、このような本から知識を得、見識を深めたいものです。
かつて、住んでいたシェアハウスにイスラム系フランス人男子がいました。
彼の食事や恋愛に対するストイックな姿勢には日々驚かされていましたが、なかでも印象的だったのが、ラマダーン月(イスラーム暦第九月)に行われる断食。
本書「第Ⅰ部 イスラーム世界を読み解く」の64-69頁で紹介されているように、この期間ムスリムは、「暁前に始まり、日没とともに終わる」断食を実践し、太陽が出ているあいだは、食べものはもちろん、水の一滴も口にすることが出来ません。
「ラマダーン」はそもそも「灼熱」の意味だそう。ちょうどラマダーン月が真夏にあたったその年、友人もまたうだるような暑さのなかで、毎朝水分もとらず会社に出かけていました。
飲まず食わずで仕事になるんかな…というか熱中症で倒れるんじゃ(゜゜);;
みんなが心配して「だいじょうぶ?きつくない?」と声をかけると、彼はいつも「マジできつい!でも日が暮れてからのごはんは超美味しいからね~」とさわやかに笑って答えていました。
断食というと苦行のイメージしかありませんでしたが、本書でも、「日没と同時に断食を破れ」「家族や友人と食事を共にせよ」という戒律を紹介しており、「誰もが、嬉しそうに、実においしそうに食べる」ラマダーン月を、「夜の飲食の月」と呼んでいます。
「日が出てるうちは飲食できない月」ではなくて、「日が暮れたら存分に飲食できる月」!という発想でしょうか。なんだかポジティブですね~(*´∇`*)
断食は、ムハンマドの苦難を追体験するための宗教的試練であると同時に、食べもののありがたさや、食事をともにする家族や仲間との絆を確かめあう、大切なイベントのようです
40年以上イスラーム世界と関わってきたという著者も、「イスラームは不思議な宗教・文化であり、まだまだ新鮮な驚きを与えてくれる。日本から見て、イスラーム世界には不思議が詰まっている。」と述べています(ⅲ頁)。
異文化にアレルギーを起こすのではなく、違いを楽しめるようになりたいですね
By クラニャン
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