買取事例
謎めき魅力的な古代エジプト!ー「図説 ツタンカーメン王」(ふくろうの本)のご紹介ー
【くまねこ堂は今月休まず出張買取を行います🍉】
通勤や昼休みで屋外に出ると、暑くて耐え難いです。夜ならまだ過ごせます。やはりやさしいのは夜であったよ、の気持ちで、遅くまで起きていたくなります。そしてまた世人の生活時間帯には、ばててしまうのでしょう。困ったものです。
本日はこちらの書籍をご紹介します。「図説 ツタンカーメン王」(仁田三夫・河出書房新社・2005年)です。「ふくろうの本」の一冊です。
古代エジプトには自分は幼少期より、漠然とした憧れがありました。発掘調査の番組もよく観ていたように思います。発掘が進むと新しい発見があり、斬新な学説も唱えられるであろう分野は、ロマンがあります。謎は魅力です。
この書籍では、豊富な写真で遺跡から見つかった秘宝を紹介しているとのことです。
例えば有名なこのマスク。
額にハゲワシ(上エジプトを象徴)、コブラ(下エジプトを象徴)が飾られている。この2つが並ぶことで、エジプトを統一した者という意味を表している。ちなみに付け髭も王であることを示す。(p10)
と解説されています。なるほど、なんで額に何かつけてるんだろうと思ってましたが、エジプトの支配者であるというのを示しているのですね。あと、顎長いなあと思ってましたが、あれは付け髭なのか…。
またツタンカーメンの遺体が身につけていた装身具を紹介する「装身具」のページでは、次のような解説がされています。
これらは、私たち現代人がおしゃれのために身につけるものとは違い、宗教を背景としたもので、王の死後の至福を祈願するための「実用品」であった。「アクセサリー」ではなく、「護符」と呼ぶべきものなのである。(p44)
豪華なアクセサリーをエジプト王たちはたくさんつけていたのだなあ、くらいの気持ちで自分はいたので、あれは護符なのだという解説は発見でした。エジプトの遺跡発掘の際の呪いの噂は耳にしたことがありますが、祈りが込められているものをはがして持っていくのは、展示や調査のためといっても確かに不吉なのだという、妙な納得感があります。
次は、王の使用した日用品を紹介するページを見てみます。
扇や筆記具、下着や手袋なども残っているのですね。驚きです。
以上、「図説 ツタンカーメン王」を紹介してきましたが、こちらは同じ「ふくろうの本シリーズ」より2021年に改訂新装版が出ているようです(仁田三夫・村治笙子著、河出書房新社)。旧版から16年ですね。どのような新しい発見があり、以前常識であったことが塗り替えられたのか、気になります。併せて読んでみたいです。
古代エジプトは魅力的で、クレオパトラやツタンカーメンは文学や映画でもよく扱われてきたように思います。事実よりイメージが力を持ってきた歴史もありそうです。テレビのエジプト特集でも、再現ドラマによる愛憎劇復讐劇が見どころであったりします。
なので、こうして今日初心者向けであっても図説を手に取ってみると、知らないことがたくさんあって面白かったです。私の中にあるツタンカーメン像を意識しつつ、このような解説も読んで、その間がどのように生まれてきたのか、考えるのも大事でありそうです。
皆さまにも発見があるかもしれません。冷房のきいた涼しい部屋で、ぱらぱらめくってみるのはいかがでしょうか。
以上、「図説 ツタンカーメン王」(ふくろうの本)のご紹介でした。
くまねこ堂では、古本やDVD/CDの他にも、古道具や骨董品、アクセサリー、切手、万年筆、レコードや古いおもちゃなどなど、様々なお品物の買取も行っております。
ご処分をお考えの方、またご整理などでお困りのお客さまは、是非くまねこ堂までお申しつけ下さいませ。いろいろなご提案ができるかもしれません。
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コトー
建築やデザインの書籍を買取いたしました🏢
最近は暑くて食欲もなくなりがちです。食べる体力さえなくなってしまいます。身体を横たえているだけで疲れてしまう。どうしたものでしょうか。
涼しい季節を待ちわびています。
先日は台東区鳥越・蔵前に出張買取に伺いました。建築・デザイン・アートの書籍を中心に、PC関係の技術書、思想哲学の本、またちくま学芸文庫などをいただきました。買取金額もお客様の期待以上だったとのことで、喜んでいただけました。
以下のような本をお譲りいただきました📚
一冊ご紹介します。
「光のゼミナール―武蔵野美術大学空間演出デザイン学科面出ゼミ10年間の記録」(鹿島出版会・2013年)です。
照明デザイナーの面出薫が行った、武蔵野美術大学での光のデザインを学ぶゼミの記録です。「面出ゼミは、光をキーワードにして、「人-モノ-空間‐環境」の関係を研究学習し、新たな生活情景をデザインするためのフォーラムです。(序論p11)」とあります。
光に注目するというのは、この本を手に取ってなるほどと思いました。光は基本的には人が活動する上で必要なものであるから、それに着目することで人間の生活や行動が見えてくるのですね。
「ライトアップゲリラ・アノニマスな都市の景観を光で再生する」の課題の部分を見てみます。「各種の光源や照明器具を使い、アノニマスな都市の景色を創造的に創りかえることを目的としている。各種の光に直接触れ、操作することを通じて、光の即興的性質を学習する。(p64)」としています。
その成果としてあげられているのが、例えば次。説明文には夜のゴミ焼却施設に光を当てたもの。夜の闇の中で視覚的に消失したゴミの山に丁寧に解釈を与えた光を重ねていけるとしたら、汚いゴミの山が夜に芸術的なオブジェとして蘇るかもしれない、という狙いが記載されています(p66)。
照明による光は、意図のあるものです。目的がある光に照らされるなら、そこはそれまでとは異なる空間になるし、そのような光の経験があると、昼間に見てもそこが今までとは異なるように見えてくるのでしょう。
また「嫌われている環境をアートにする」という課題に取り組んだ記録として、煙突にプロジェクターで照射したものもあげられています(p74‐75)。
この課題の紹介文では、煙突のような産業構造物が地域の芸術アイコンに変容する可能性を指摘しています(p75)。
光はとても身近なものだけれど、この本を眺めていると光について改めて考えさせられます。光を観察することで、人間のその空間への意識がよくわかるのだろうし、光によって、その意識も変化してしまう。光について考えることは、重要なのだとよくわかりました。
興味深い書籍をたくさん、ありがとうございました。
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コトー
絶版漫画やレコードなどをお譲りいただきました🎶
アイスがおいしい今日この頃です🍨
しかしすぐにとけてしまいます。儚いものです。アイスを食べるとは、その儚さを食べているのだと友人が同窓会で熱く語っておりました。
自分はその感じはよくわかります。皆さまも共感でしょうか。
先日は千葉県浦安市に、出張買取に伺いました。ご実家の片付け、断捨離に伴うご整理とのこと、絶版漫画やコミックセット、CD・レコードなどをいただきました!
買取品を少しご紹介します。以下は「サイクル野郎」です。
恥ずかしながら存じ上げませんでWikipediaによって情報を得ますと、「サイクル野郎」は荘司としおの作品、1971年から1979年まで「少年キング」に連載されたとのことです。少年たちによる自転車日本一周の漫画ですが、各地を回る中で土地土地の風俗や流行が垣間見えるという意味でも興味深いようです。その時代、その地方をどう描いたのか、という視点でも楽しめそうな作品です。
次に写真をのせます、「イニシャルD」もいただいております。
「イニシャルD」はしげの秀一の作品、1995年から2013年にかけて週刊ヤングマガジンに連載されました。しげの秀一は「バリバリ伝説」というバイクブームの先駆けとなった漫画も描いています。(参考:ベストカー・イニシャルDプロジェクトHP「イニシャルD」)
「イニシャルD」については、自分も冒頭の数巻を借りて読んだことがあります。その時は、豆腐屋の車が峠を駆けているのが印象的だなあというところで止まってしまいましたが、スピード感をどのように紙にインクで表現するか、その限りない可能性と難しさを考えるならば、作者はそれにかなり長けていたのだろうと改めて思います。動かないもので、インクでできることだけで疾走感を出すために作者はどんな表現をしていたのだろうと、今更ながら気になりました。久々に覗いてみようと思います。
次は今回お譲りいただきましたレコードです。
自分はRCサクセションや忌野清志郎についてそれ程知ってはいないのですが、忌野清志郎が格好よくて、おちゃめで、愛らしいことは、折々思います。誰にも真似できない、魅力的な声を思い出して、時々聴きます。彼が現在生きていたら何を歌うのかなとも考えます。
忌野清志郎のホームページの「HISTORY」では、2009年「5月2日虹を渡り銀河系遥か彼方へ。」となっています。格好いいなあ。じゃあ彼はきっともっと素敵な世界で今も歌っているのでしょうか。時々こちらの世界のことも心配しながら。きっとそうなのでしょう。
深く存じ上げませんのに、勝手なことを申しました、失礼しました。
以上、買取品のご紹介となります。様々なお品物をありがとうございました。
くまねこ堂では、古本やDVD/CDの他にも、古道具や骨董品、アクセサリー、切手、万年筆、レコードや古いおもちゃなどなど、様々なお品物の買取も行っております。
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コトー
参考:
Wikipedia「サイクル野郎」項:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AB%E9%87%8E%E9%83%8E
ベストカー・イニシャルDプロジェクトHP「イニシャルD」:https://initiald.bestcarweb.jp/initial-d
忌野清志郎HP「HISTORY」 https://www.kiyoshiro.co.jp/history/index.html
柳田國男全集などを買取いたしました🍉
最近は事務所を出ると、ムクドリの大群が大きな鳴き声を出しながら飛んでいきます。空が真っ暗になるくらいの数です。去年はこのようなことはなかったのに、今年はどうしたのでしょう。彼らがけたたましく一斉に飛んでいく様には、恐怖を覚えます。そして今週、「君たちはどう生きるか」(宮崎駿監督作品)も観てきたので、尚更その光景は恐ろしく感じています。
この世界はなかなか大変なのかもしれません。
先日は東京都江戸川区東葛西に出張買取に伺いました。ハヤカワミステリー・創元推理文庫などのSFや、ちくま文庫などをお譲りいただきました!
以下のちくま文庫の柳田國男全集もいただいております📚
輸送段ボール箱も一緒にいただきました。
柳田國男は民俗学者として著名ですが、手元の「新版 遠野物語 付・遠野物語拾遺」(角川ソフィア文庫・平成25年新版30版)の年譜(鎌田久子作成)を見てみますと、彼は小説や詩文も書いており、同時代の文学者とも交流があったようです。年譜から抜いてみますと、例えば明治20年(1887年)12歳で、「故郷を離れるに当たり『竹馬余事』と題する留別の詩文集を作る」、また明治23年(1890年)15歳で、「六月、「しがらみ草紙」に「秋元安民伝」発表。…歌を学ぶため松浦萩坪翁に入門。田山花袋、宮崎湖処子、土持鋼安らと交わる。」とのことです。また、明治35年(1902年)27歳の欄にも、「このころより、毎月文人清話会を開く。田山花袋、蒲原有明、国木田独歩ら参加。」などと記載あり、柳田の文学者との交わりは少年期だけではないようです。同書の解説(大藤時彦)にも、「遠野物語」が刊行された際の花袋、藤村、鏡花の批評が載っています。
今、柳田については、我々はともすれば民俗学者であり独立した存在として認識しがちですが、同時代の文学者とも接点があり、お互いに影響を及ぼしていたことは心に留めておいてもよいように思います。もう少し人間的な興味を持ってしまうならば、詩や歌、小説を発表していた彼が、どのような人生の転機があって、「民俗学」という学問を育てていったのか、気になるところです。
そのような疑問も、先ほど写真をあげたような全集を読めば少し手掛かりがつかめるのでしょう。全集となるとなかなか読むのも大変ですが、柳田の文章は読んでいて安らかな気持ちになれるように思いますから、案外読み尽くすことも可能かもしれません。先ほど挙げました角川ソフィア文庫の「遠野物語」解説(大藤時彦)にも以下のようにあります。
柳田先生には民族学者よりも前に文学者としての生活があったのだから、『遠野物語』を文学書として読むことは結構である。詩人であった先生の溢美の文章は醇乎たる文芸作品となっているからである(238ページ)。
今回の買取で柳田國男に関心を持ちましたから、彼の様々な作品を、その素敵な文章を味わいながら、読んでみたいと思います。
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コトー
茨城県取手市へ出張買取に伺いました🚙~ #楽譜 #全音楽譜出版社
くまねこ堂からのお知らせです🎇
【くまねこ堂は今月休まず出張買取を行います!💨】
先日は茨城県取手市へ出張買取に伺いました🚙~
連日の猛暑和らぎ粗熱がとれたようにそよそよと良い気候でした!
引越しでご整理されるとのことで、楽譜、語学教材、CD、DVD、絵本、パンフレット、切手などお譲りいただきました。
練習曲から上級者向けまでたくさんの楽譜をお譲りいただきました。様々ありますが、レベルごとに揃っており、持ち主の方は人生を通してピアノを弾かれていたのだと感じます。
私も昔ピアノを習っていましたが、当時全音楽譜出版社の青装丁の楽譜は大人びたように感じ、憧れでした。先生から初めて全音の楽譜をもらった時は感激でしたし、母にそれらがすっぽり入る大きなレッスンバッグを買ってもらって一丁前になっていたことを思い出しました u_u ノ
余談はさておき
切手も積極的に買取させていただいております。
[書き損じはがき]にもお値段が付けられますので是非処分される前にご相談ください!
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星
本日「キングダム」最新刊69巻が発売されました!ー漫画「キングダム」ご紹介ー
【くまねこ堂は今月休まず出張買取を行います🍉】
まだ7月も半ばであるのに暑い限りです、皆さまいかがお過ごしですか。
本日は話題の漫画の新刊が発売されたということで、ブログを書いてみました。
今日7月19日水曜日に漫画「キングダム」69巻が発売されました💨
「キングダム」は原泰久の作品で、「週刊ヤングジャンプ」で連載中の漫画です。 第17回手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞しています。
キングダム公式アカウントTwitterのプロフィールによれば、
「現在コミックスは累計9,700万部を突破! 最新コミックス69巻は7/19発売!実写映画第3弾「キングダム 運命の炎」は7/28全国公開! アニメ第5シリーズは2024年1月より放送開始、キングダム展は2024年3月より沖縄での巡回決定です!」
とのことです。実写化・アニメ化なども盛んで、勢いがありますね。
春秋戦国時代を舞台にした漫画が現代の日本で流行するということは、改めて考えると面白いことです。我々はずうっと物語として古代中国の歴史が大好きです。この列島の人間が古代に漢籍で学んでいたところまで思いを馳せるなら、何て歴史の長さと影響力なんでしょう。
そして古代中国というフォーマットを利用しながら、現代までたくさんの物語が紡がれてきました。古代中国の物語だとしつつ、そこには時代の反映や作者の主張・個性が表れているはずです。
その意味では、公式サイトのストーリーで「キングダム」が
「「秦国」の身寄りのない少年・信と漂は、今は 奴隷のような身なれど、いつか武功をあげて天下一の将軍になることを夢見て修行に励む。」
という話だと紹介されているのは、選ばれたヒーローの冒険譚ではなく、卑小な私の格闘の物語であるという意味で、現代的なのかもしれません。まだ「キングダム」を自分は読んだことないのですが、このイントロダクションは気になりました。自分もこの物語が生み出されている現在に生きている身として、それを追い、受け止めてみたいという気持ちになりました。
以上、本日は漫画「キングダム」最新刊発売日であったので、紹介をしてみました。お読みくださりありがとうございました。
くまねこ堂ではコミックの買取も大歓迎です!
また、古本やDVD/CDの他にも、古道具や骨董品、アクセサリー、切手、万年筆、レコードや古いおもちゃなどなど、様々なお品物の買取も行っております。
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コトー
参考
キングダム公式サイト:https://youngjump.jp/kingdom/
遺品買取にてさいたま市へ伺いました
くまねこ堂からのお知らせです🎇
【くまねこ堂は今月休まず出張買取を行います!💨】
また今月の20日(木)までの期間限定で江東区だけでなく都内様々な地域で古本の無料回収も行っております!
大量の本のご処分、ご整理でお困りの方、ぜひこの機会にご利用ください。
お片付けは思っている以上に料金がかかってしまうもので、また後回しになってしまいがちです。そういった方はお気軽にお電話等、ご連絡お待ちしております!
Twitterでもご確認いただけます。どうぞよろしくお願いいたします。
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先日は埼玉県さいたま市へ2日間に渡り出張買取に伺いました。
ご遺族の遺品整理でお呼ばれし、ダンボールに入ったままの大量の本や古道具類をお見せいただきました。
こちらでお値段が付かないと判断できたものに関しては、段ボール箱に戻す段取りで作業を進めさせていただきました。かなりお部屋も片付いて、ご満足いただけたのではないかと思います。
道具類に関しましてはお茶道具、切手、古銭、仏具、仏像、線香などのお品物にお値段を付けさせていただきました。
骨董ブログの方もお読みいただけると幸いでございます。(さいたま市へ遺品整理・出張買取に伺いました)
古本に関してはちくま学芸文庫、講談社学術文庫、詩集、デザイン、建築、絶版漫画、水木しげる、諸星大二郎、白土三平などをお譲りいただきました。
今回はございませんでしたが、ここに挙げられた方たちと同様にして語られることの多い作家に大友克洋がいます。
なぜ急にこんな話かと言いますと、昨日7月16日は大友氏の代表作「AKIRA」の日だったからであります。35年前の1988年7月16日に公開されたこちらの作品ですが、作中冒頭のシーンでもこちらの日付が使われていたかと思います。また「AKIRA」のセル画やレイアウトを大友克洋監督自身による企画・構成で展示する「大友克洋全集 AKIRAセル画展」が8月10~31日に開催されるそうです。
大友克洋の新しい全集である『OOTOMO THE COMPLETE WORKS』は2022年1月に発売を開始しております。
まだ刊行中ではございますが、こちらはくまねこ堂でも買取に力を入れさせていただいております。買取価格のページも更新予定でございます。どうぞご参考ください。
買取先で驚かれることもありますが、当店主は漫画、特に絶版漫画のジャンルを得意としております。お部屋に山のように積まれた大量の漫画の買取もさせていただいたことがございます。そういったご相談もお待ちしております!
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オノ
アリストテレス『政治学』山本光雄訳(岩波書店、1961年)が入荷しました
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【くまねこ堂は今月休まず出張買取を行います!💨】
いつもくまねこ堂ブログをご覧くださりありがとうございます。
最近入荷した書籍を紹介します。一見平凡なタイトルの文庫本ですが、今日あらためて注目されているのか、アマゾン上でも一定の価格を保っている1冊です。
アリストテレス『政治学』山本光雄訳(岩波書店、1961年)です。アリストテレス(前384-前322年)は、古代ギリシャの哲学者です。現在でも日本語訳全集の新版が刊行されていますし、人工知能に関する経済と人権の問題を扱った最近の書籍(※)で登場するなど、アリストテレスの思想の重要性は明らかですね。
(※)たとえば、 Paul Mason, Clear Bright Future: A Radical Defence of the Human Being (Penguin, 2019).
社会における経済の位置づけに関する研究の一環で、アリストテレス『政治学』に着目したのは、ハンガリー出身の経済学者・文化人類学者のカール・ポランニー(1886-1964年)です。ポランニーは「経済」について考えるためにアリストテレスまで遡る理由について、次のように述べています。
「アリストテレスを、以後の著述家にはみられない、ラディカルな見方で人間の生活の問題にぶつかっていった人としてみることにしよう。つまり、人間生活の物質的な組織を彼ほど深く突っこんで研究した者はいない、と考えるのである。事実、彼は、経済が社会のなかに占める位置の問題を真正面から提起していたのである」
このような観点からポランニーはアリストテレスの重要性を取り出しました。その上でポランニー自身がかつて親しんだ20世紀初頭の中欧の社会学(テンニースなど)や、太平洋南部諸島の交易を扱った戦間期の文化人類学(マリノフスキーなど)の成果などを用いて、彼は「経済」を考えるための独自の視点を打ち立てようとしました。ポランニーが取り組んだ「社会のなかの経済の位置の変化」を明らかにするという課題は、私たちの時代の「経済」が財政問題、環境問題の点で深刻な局面を迎えるなかで、その重要性がますます高まっています。
※以上のポランニーに関する記述は、カール・ポランニー「アリストテレスによる経済の発見」(1957年)『経済の文明史』玉野井芳郎、平野健一郎編訳(筑摩書房、2003年)第8章。
ポランニーにならって、2000年以上遡って「経済」について考えてみてはいかがでしょうか。その端緒としてぜひ、アリストテレス『政治学』をお読みください。
小野坂
千葉県八街市へ出張買取に伺いました
くまねこ堂からのお知らせです🎇
【くまねこ堂は今月休まず出張買取を行います!💨】
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ここ数日東京では35度以上の真夏日が続いています。
7月のまだ上旬とは思えない気温ですね。皆さま何卒体調にはお気を付けくださいませ。
さて先日はそんな猛暑の中、偶然なのか必然なのか、2日連続で本の大量出張買取にお呼ばれ致しました!
その2日目の模様をご紹介できればと思っております。
不動産関連の業者様からのご依頼で、千葉県八街(やちまた)市へ伺わせていただきました。
すぐお隣が千葉市の位置でしたが、良いクヌギがたくさん見つかりそうな自然に、店主も思わず溜息をもらしておりました。
倉庫にあった本の詰まった大量の段ボールを、大量の汗と、大量の水分補給とともに、降り注ぐ大量の日差しのもとで、見させていただきました。業者様には巨大扇風機、お茶など様々お気遣いいただきました。ありがとうございました。
今回は宗教学、絶版文庫、映画、評論、シナリオ、写真集などの本をお譲りいただきました。
特に映画の本はちょっとなかなか見ないような蔵書数でございました。
今の時期は大変暑く出張買取にすぐには出られないという古本屋さんも多いかと思います。
しかし冒頭でお知らせしております通り【くまねこ堂は今月休まず出張買取を行います!💨】ので、特にお急ぎの方などぜひ当店にご相談いただければと思います。
もちろん体調には十分注意しておりますので、暑い日でも、ご安心してお任せいただければと思います。
くまねこ堂では、古本やDVD/CDの他にも、古道具や骨董品、アクセサリー、切手、万年筆、レコードや古いおもちゃなどなど、様々なお品物の買取も行っております。
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オノ
トロツキー『ロシア革命史』山西英一訳(角川文庫、1972年改版)が入荷しました
いつもくまねこ堂ブログをご覧くださりありがとうございます。
最近入荷した本には、次のものがございます。暑苦しい本、だといえば、そうなのかもしれませんが、紹介したいと思います。
トロツキー『ロシア革命史』山西英一訳(角川文庫、1972年改版、原書は1932-33年の英語版)が入荷しました。訳書第1巻所収の山西英一「『ロシア革命史』を翻訳するまで』によれば、ロシア革命やその指導者トロツキーに関する書籍の邦訳者として著名になる山西は、上記のトロツキー『ロシア革命史』英語版が刊行された当時はロンドンに滞在しており、同書を発売と同時に購入して夢中になって読んだとのことです。トロツキー『ロシア革命史』については、現在はロシア語版からの藤井一行訳が岩波文庫から刊行されています。
それでは、英語版からの山西訳は価値がなくなったのか、といえば、決してそんなことはないと考えています。トロツキー『ロシア革命史』刊行当時の日本人の反応として、山西氏の同書翻訳経緯は把握しておくべきだと考えるからです。英語を介したロシア・ソ連史の受容は、ロシア語経由のそれと影響力は異なるでしょうし、あるいは別の知的系譜としてそれぞれ詳細に検討する必要があるのではないでしょうか。
なお、こちらのほうが有名かもしれませんが、山西氏は、アイザック・ドイッチャーのトロツキー伝3部作(英語)の翻訳者でもあります。原著者ドイッチャーは、1927年から1932年までポーランド共産党非主流派で活動し、同党から除名されイギリスに亡命したユダヤ人であり、イギリス時代は、長大なソ連史をものしたE・H・カーとの、活発な論戦を含めた交流がありました。カー『歴史とは何か』も、ドイッチャーとの論戦や英語圏におけるソ連史研究をめぐる時代状況を意識して読まれるべき書物です。
▲ドイッチャー『トロツキー 追放された預言者 1929-1940』第3章「歴史家としての革命家」。過去の自分を呼び出して現在で闘うという、何やらドラマチックな生き様を感じました。
ロシア革命の指導者トロツキーが、自らを第三者として扱ってロシア革命の歴史を描きました。その二つのトロツキーを評伝作家のドイッチャーが論じ、英語で刊行された『ロシア革命史』や、トロツキー伝を山西訳で私たちは受け取る、といったような経路があるわけです。こうした英語を介したロシア・ソ連史受容の経緯をみていくとで、戦時日本の状況や、敗戦を受けた転換についての理解を深める手がかりがあるかもしれません。この点は日本の社会主義・共産主義思想の展開を考える上で意外な重要性を持っていると思われ、あらためて振り返ってみたいとして浮かび上がってきました。そのような見込みを立ててみると、トロツキー→ドイッチャー→山西英一→藤井一行と順に読んでいくことが、何やら重要な気がしてきませんか。
ややマニアックな話をしてしまいましたが、日本におけるロシア・ソ連史の伝統にふれる機会に多少はなれば幸いです。
小野坂