買取事例
河鍋暁斎の図録などお譲りいただきました!
こんにちは、日差しが当たる時間が長くなってきましたね
くまねこ堂ブログをご覧いただきありがとうございます!
本日東京都世田谷区太子堂へ出張買取に行かせていただきました!
図録、美術書、ビジネス書、実用書、新刊書などをお譲りいただきました
図録はなんと400冊ほどもございました!
お譲りいただいた中から一つご紹介させていただきます!
こちらは2019年2月から行われた「河鍋暁斎 その手に描けぬものなし」の展示図録です。
河鍋暁斎とは幕末から明治中期に活躍した画家です。浮世絵、戯画、幽霊画、春画など幅広いジャンルを描き、どんなものでも描ききる圧倒的な画力と強い個性で海外でも高く評価されている日本画家の一人です。
「その手に描けぬものなし」という展示名の通り、緻密な写生力と構成、題材のインパクトに釘付けになる一冊です!
くまねこ堂は、古本・骨董品の他にも楽器・古いおもちゃ・アクセサリーなど幅広いお品物の買取りをしております!また即日出張買取も可能な限り対応させて頂きますので、是非お気軽にお問い合わせ下さい!
皆さまからのご相談、ご依頼、スタッフ一同お待ちしております
なか
東京名物「神田古本まつり」が3/17(木)~3/21(月)に開催予定です!📚
いつもくまねこ堂ブログをご覧いただきありがとうございます。
先日は千葉県四街道市のお客様より写真集、橋本環奈、浜辺美波、鬼滅の刃、僕のヒーローアカデミア、ドラゴンボール、転生したらスライムだった件、一番くじ等のフィギュアを大量にお譲りいただきました!ありがとうございます。
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最近は一気に暖かくなりましたね。もうすっかり春の陽気ですね🌸
お天気がいい日にはお散歩がしたくなりますね😊
そんなお散歩日和の日にぴったりなイベントが間もなく開催されます。
東京名物「神田古本まつり」が3/17(木)~3/21(月)の5日間で開催予定です!
靖国通りに本の回廊ができるようですよ😎
お散歩がてらにのぞいてみるのはいかがでしょうか。いいお買い物ができちゃうかもしれません!
本だけではありませんが、最近はネットでお買い物する機会が増えて実店舗に足を運ぶ機会が減ってきたように思います。
確かにあらかじめ購入したい商品が決まっているならネットを利用するのは便利ですし効率的だと思います。
ですが、実際に自分の目で見て触れるお買い物もやっぱり楽しいですよね。特にこういう古本市などは一期一会の出会いが多いですから、心がときめくことがあるかもしれません🤭
なんだかわくわくしちゃいますね♪
※詳細はこちらから!
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くまねこ堂では古本だけでなく、CDやDVD、おもちゃ類、お茶道具、アクセサリー、万年筆など、幅広いジャンルの商品の査定が可能です。
遺品整理や商品が大量の場合なども対応出来ます!また、即日出張買取でお伺いできる場合もございます!
ご整理やご処分にお困りのお品物をお持ちのお客様がいらっしゃいましたら、是非お電話、LINE、またはメールフォームにてお気軽にご連絡ください😸
また、ご満足いただけた際には感想、レビュー、クチコミ、高評価などいただけますと、スタッフの日々の励みとなります!よろしければどうぞお願いいたします🐾
スタッフ一同心よりお待ちしております。
クウスケ
美しき日本画の世界「國際美術協会 第一回内国展覧会會圖録」のご紹介
本日もくまねこ堂ブログをご覧いただきありがとうございます。
今回はこちらの冊子を皆様にご紹介したく思います。
1929年発行「國際美術協会 第一回内国展覧会會圖録」です。
國際美術協会は当時子爵であった渋沢栄一が顧問、会長を侯爵小松輝久が務めた団体です。
小松輝久は旧皇族の帝国海軍軍人であり、BC級戦犯として服役後は平安神宮宮司を務めました。
こちらの図録では出展された作品を第一部日本画、第二部西洋画、第三部彫刻、第四部工芸品として収めています。
今回は「第一部日本画」を見ていこうと思います。
竹内栖鳳の「鰹」です。
動物に関して卓越した描写が彼の魅力ですが、それが遺憾なく発揮された作品です。
今も昔も「魚」は日本画家が好むモチーフの1つであるように思います。
この図録内でもいくつも見つけることができました。
私も魚の絵を何枚か描いたことがあるのですが、モチーフとしての魚は一枚一枚の鱗で背から腹にかけての濃淡、頭から尾までの魚体のリズムを描き出す難しさに魅力があると思います。
このようなぼんやりとした輪郭の無い濃淡で描写された空間が日本画の魅力の1つであり、シンプルに見えて極限まで計算され尽くされた引き算的な表現は日本画が生み出した1つの極致でしょう。
カワイイネコチャン!!!
ネコの日本画といえば先ほどご紹介した竹内栖鳳の「斑猫」(1924年)が有名ですが、この頃は日本画のモチーフに犬や猫などのペットが描かれることは殆どありませんでした。
こちらの作品が1929年頃と思われるので、当時最新の表現だったと言えます。
図録から数点選んでご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
日本画を学んだ者としては様式を受け継ぎ新たな表現を取り入れ築き上げてきた先人たちに頭が上がらない思いです。
くまねこ堂はバーコードがない書籍や今回のように昭和初期などの古い書籍であっても査定をすることができます。
他店さまでは扱われない書籍であってもくまねこ堂ではお値段を付けさせていただける場合もございますので、ご整理やご処分にお困りの際は是非お電話やLINE、メールフォームからお気軽にご連絡くださいませ!
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
トリ
三好徹の交友 その2
雨の日も、その音のくすぐったさから、春が近いことを感じる今日この頃です。
皆さまいかがお過ごしでしょうか。
以前、作家の三好徹宛の年賀状をこのブログでご紹介したことがありました。
今回はその第二弾です。
推理小説やスパイ小説など、幅広い作品を書いた三好徹。どのような人物との交流があったのでしょうか。
まず、こちらの年賀状。これは誰からのものかというと…。
井上ひさしです!
井上ひさしは1934年山形県生まれ。戯曲「父と暮らせば」など、演劇界での活躍の印象が強いですが、「手鎖心中」では1972年に直木賞を受賞しており、小説家としても評価の高い人物です。NHKの連続人形劇「ひょっこりひょうたん島」の台本にも共作で関わっていました。幅広い活動をしていたのですね。
直木賞作家であることは、三好と共通点ですね。
年賀状には、「いつも御本をありがとうございます」とあります。三好と本のやり取りをする仲であったようです。
お互いの著作を読むこともあったのでしょうか。
さて、次の年賀状は…?
丹羽文雄からのものです!
丹羽文雄は1904年三重県生まれ。真宗高田派佛法山崇顕寺の息子でしたが、文学の道をゆき、戦後を代表する流行作家となっています。「厭(いや)がらせの年齢」では高齢者の問題をいち早く取り上げるなど、社会派の作品も知られている一方、自身のルーツと向き合い「親鸞」「蓮如」といった宗教文学も執筆しています。また、同人誌「文学者」を発行し、後進の育成にも努めました。
丹羽も三好と、文学者同士、年賀状のやり取りをしていたのですね。
作家同士の交流、なかなか興味深いです。
本日もお読みいただきありがとうございました。
くまねこ堂では古本やDVD/CD、だけではなく、古道具や骨董品、アクセサリー、レコードや古いおもちゃなどなど、様々なお品物の買取を行っております。ご処分をお考えの際はお気軽にご相談下さいませ。また、ご遺品整理などでお困りのお客さまは、是非くまねこ堂までお申しつけ下さいませ。お電話またはメールフォーム、LINEにて、お気軽にお問い合わせ下さいませ。スタッフ一同心よりお待ちしております!
コトー
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このブログを書くために、以下を参考にしました。
井上ひさし公式HP:https://www.inouehisashi.jp/index.html
四日市市丹羽文雄記念室HP:https://www.city.yokkaichi.mie.jp/museum/museum01/pg387.html
イアン・カーショー『運命の選択1940-41』河内隆弥訳(白水社、2014年)が入荷しました #第二次世界大戦 #ウクライナ危機 #歴史認識
いつもくまねこ堂ブログをご覧いただきありがとうございます。
くまねこ堂では幅広いジャンルの書籍、古道具などの査定、買取に取り組んでおります。バーコードのある本だけ買い取りしたい古本屋さんもおられるかもしれませんが、当店ではそうではない古書や全集など、分け隔てなく買取させていただきます。本ページのフリーダイヤルやLINEなどより、お問い合わせくださいますと幸いです。
さて、ロシアとウクライナ間での戦争が拡大の一途をたどっています。ウクライナ南東部にある欧州最大のザポリッジャ(ザポロジエ)原発で火災が発生したとの報道もあり、不安が募ります。一刻も早い収束を願いますが、そう簡単にはいかない、というのが歴史の教訓ではあります。
※ロシア軍、原発近くに進軍 2回目協議では避難路確保に合意 ウクライナ侵攻8日目(BBC NEWS JAPAN、2022年3月4日)
https://www.bbc.com/japanese/60613292
そこで、イアン・カーショー『運命の選択1940-41』河内隆弥訳(白水社、2014年)が入荷しましたので、今回は本書を紹介します。第二次世界大戦初期における、各国政治指導者の外交・軍事政策の選択について論じた本です。
とはいえ、開戦原因や戦争の激化をめぐる詳細であったり、あるいは本書全体を通じてどのような主張がなされているのかという点については、一言で紹介するのは難しいです。
そもそも、世界大戦の繰り返しである「第二次」世界大戦が勃発した時代とはいかなる時代であったのでしょうか。こうした基礎的な理解をふまえて、本書タイトルにある「運命の選択」がどういった意味で運命を決することになったのかを知るための準備をしていきたいと思います。
そのために、カーショーのヨーロッパ通史である、1914年から1949年までを扱った『地獄の底からヨーロッパ史1914-1949』三浦元博、竹田保孝訳(白水社、2017年)を読んでみました。カーショーは、二度にわたる世界大戦の時代をどのように捉えているのでしょうか。
この点についてカーショーは、『地獄の底から』の「無間地獄」という節で端的にまとめています。
===
あらゆる戦争は非人道的であり、近代戦争は特にそうである。近代兵器とは、戦争行為における殺戮がますます多くの民間人を虐殺に巻き込み、規模において巨大になるとともに、非人格的になったことを意味している。一九一四~一九一八年の大戦はこうした性格を一二分に示していた。その戦争は確かに恐ろしいものだったけれども、人類が第二次世界大戦中に陥った無間地獄に比べれば、影がかすんでしまうのである。
民族・階級憎悪と過激な民族主義、妄想症的反ユダヤ主義と狂信的ナショナリズムに突き動かされたヨーロッパでは、この前例のない転落は、起きるべくして起きたのである。憎悪に突き動かされて戦争を起こし、敵を撃破するだけでなく抹殺しようとするのは、基本的人間性のあらゆる基準を崩壊させる行為だ。……
その結果として生じた、戦闘部隊だけでなく民間人にとっての生き地獄は、主としてイデオロギーの産物であった。つまり、誰が生き、誰が死ぬべきかは、優れてイデオロギー問題だったのである(329頁)。
===
カーショーはこの部分に続けて、「イデオロギーは経済上の緊急の必要性と深く関係している」とし、上記の他民族に対する憎悪をあわせて「精神を病んだ人びとの殺害には、イデオロギー上の動機があったのだが、『無用な生命』と見なされた者を除去することによって、経済的節約をする狙いもあった」と述べています。つまりカーショーは、対外戦争と国内経済とを結びつける、「誰が生き、誰が死ぬべきか」を決めるイデオロギーが存在していたことを指摘しています。
このようなイデオロギーは、軍事や経済に関わる地理的、物質的な現実に基づく判断を歪めていきます。そのような状況で、「運命の選択」がなされていったのか、と思うと改めてゾッとしますね。こうした歴史的背景をふまえて、カーショー『運命の選択』をじっくり読んでいく必要があるのではないでしょうか。
なお、今回はカーショーのヨーロッパ通史の本との関わりで以上述べてきましたが、当然ながら『運命の選択』には、第二次世界大戦の交戦国であった日本について扱った章もあります。今回の投稿では詳しく紹介できませんが、同書「あとがき」で日本の政策決定に関しては次のような指摘があります。
===
日本のシステムは色々な点で、イタリアのファシズムとドイツのナチズムに類似していた。しかし同時に大幅な相違点もある。日本の場合は個人に帰結する恣意的な意思決定の余地はなかった。……このことが将校団〔陸海軍の中堅層〕の中核に位置するグループから上方へ向かって放たれる意見が大きな影響力を与える、という日本の特異なシステムを形造っていた。
しかし実際には、下からの圧力も、拡張、征服や支配をもとにした国威追求という固定的イデオロギーの枠内で作用するものだった。これらの目標に到達するための戦略と戦術については白熱した議論が巻き起こっていた。目標そのものが問題にされることはなかった。したがって集団としての政府も同じような硬直した最終目標を抱いていたのである。……リスクは高かろうが賭けに走るという傾向が内在していた。それは……屈辱的な妥協に比べれば、まだよいことだと考えられていたのである。
===
カーショーが指摘したような「目標そのものが問題にされること」がない日本の政策決定のあり方については、明治初年の日本近代化の開始時点から引き続く問題だという見解があります。それでも日本国内に対立がなかったわけではありません。そこで近年の近代日本史研究では、それでは何をめぐる対立や議論であったのか?という観点で研究が進んでいます(※)。
※五百旗頭薫・奈良岡聰智『日本政治外交史』(放送大学教育振興会、2019年)30-33頁。
これらのことから、第二次世界大戦の教訓として、次のような点が挙げられます。白熱した政策論争が存在したようでも、結局は「リスクは高かろうが賭けに走るという傾向」に陥ってしまった中で、第二次世界大戦を引き起こし、それを過激化させるような「運命の選択」が重ねられていったのです。個別の判断の重大さと、それをとりまく全体的な傾向、そのいずれもから目を切らずに戦争について考えていく必要が、今日高まっています。
小野坂
時代小説や推理小説などなどお譲りいただきました!
本日もくまねこ堂ブログをご覧いただきありがとうございます。
先日は神奈川県横浜市のお客様からご連絡を頂きまして出張買取に伺いました。
ハヤカワ文庫、創元推理文庫、時代小説、推理小説、武道・拳法・茶道の本、アクセサリー、昭和レトロ、切手、貯金箱、カメラなど幅広くお譲りいただきました!
誠にありがとうございました。
映画のパンフレットもございました。
画像にある千野隆司さんの時代小説は以前何冊か読んだことがありまして、これを機にまた手に取ってみたいと思いました。
時代劇が好きな子供だったので久し振りに触れるこの雰囲気に郷愁を感じます。
言い表し難いのですが、時代劇からしか摂取できない栄養みたいなものがあるんですよね(笑)
ちなみに今まで最も感銘を受けた時代劇は「鬼平外伝 正月四日の客」です。
まさかちょんまげに金ピカ衣装でサンバを踊る人がこんなに深い哀愁と悲哀を湛えた演技をするとは想像できないじゃないですか…。
くまねこ堂は古本はもちろん、アクセサリーや食器類、切手、古銭、古道具などなど幅広いジャンルのお品を査定することができます!
ご整理やご処分をお考えのお客様は是非一度お気軽にご連絡くださいませ。
お電話やLINE、メールフォームよりスタッフ一同お待ちいたしております。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
トリ
長谷川毅『暗闘――スターリン、トルーマンと日本降伏』(中央公論社、2006年)が入荷しました!
いつもくまねこ堂ブログをご覧いただきありがとうございます。最近、日本の近現代史や第二次世界大戦に関する書籍が多く入荷してまいりました(※)。そこで今回は、囲碁の終盤戦である「ヨセ」の激動に例えられるような、第二次世界大戦の敗戦・終戦についてお話ししていきたいと思います。というのも、次の書籍が入荷したからです。
※出張買取につきましては、お電話またはメールフォーム、LINEにて、お気軽にお問い合わせ下さいませ。スタッフ一同心よりお待ちしております!
長谷川毅『暗闘――スターリン、トルーマンと日本降伏』(中央公論社、2006年)です。
第二次世界大戦については、個別の時期や観点において精密な実証が積み重ねられてきた研究分野ではありますが、それゆえにこの問題を考えていくための土地勘をつかむことが難しくなっています。いきなり長谷川氏の著作に取り組んでも、思うように読み進められないかもしれません。そこで、土地勘をつかむための地図として、岡義武「大戦に課せられた問題」『岡義武著作集』第7巻(岩波書店、1992年、初出1956年)を参照してみることにします。
岡は国民の積極的支持が不可欠な総力戦の遂行にあたって、戦争目的の宣言が重要な意味を持っていることを同論文の冒頭で述べています。しかし岡は、「ところで」と語を継いで、「戦争下戦況の推移にともなって、交戦国政府においては戦後構想が立てられ、それは次第に具体性を帯びたものに発展することになる。その場合、この戦後構想は、もはや国民大衆に働きかけることを目的としたものではなくて、むしろ実現さるべき国家のきわめて現実的な政策目標それ自体にほかならない」、と本題に入ります。私が戦争の終結を囲碁の終盤戦になぞらえたのは、この一節を読んだからです。
そのような「ヨセ」段階の一大焦点として、ソ連・ポーランド間の国境問題、および戦後ポーランド政権の政治的性格をめぐる争点が浮上していました。ヨーロッパにおける第二次世界大戦は、1939年9月1日にドイツ軍がポーランドに侵攻したことで勃発しましたが、同月17日にはソ連軍がポーランド東部を占領しています。1941年6月に始まった独ソ戦は、1944年に入るとソ連が優勢となり、ポーランドにおいても1944年12月に、ソ連の影響下でポーランド共産党を中核とする臨時政府(ルブリン政権)が成立します。ポーランド政府は別にイギリス亡命したロンドン政権がありました。ソ連はルブリン政権成立に先立って、保守・反共のロンドン政権とは1943年段階で国交断絶を宣言していました。こうした経緯で、ポーランドには2つの戦時政権が存在しました。そのため、戦後ポーランド政権の正統性をめぐって、異なるポーランド政権を支援していた英ソ間で対立が生じることになったのです。
このポーランド問題の解決で決め手になったのは、ソ連がポーランドをドイツ軍から解放したという事実でした。これを根拠にポーランド共産党を中心としたルブリン政権を基礎にして、戦後ポーランド政権が1945年6月に樹立されました。
そういうわけで、ほぼソ連によるポーランドへの内政干渉ともいうべき形で、戦後ポーランド政権が成立したといえなくもないですが、なぜ、そのようなかたちでソ連の思惑が通ったのでしょうか?
それに、ソ連がポーランドをドイツ軍から解放したことが、この結果の決め手になったというのは、どういう意味を含んでいるでしょうか?
現代の目線からみると、戦争の「ヨセ」段階で、勝者である連合国軍同士の熾烈な占領合戦に陥ってもかまわない、といわんばかりの事態に思われます。
このポーランド問題の帰結には先例がありました。枢軸国の一国、イタリア占領です。イタリア占領は1943年7月のシチリア占領に始まりますが、それを実行したのは米英両軍でした。そして、イタリア占領管理の実験を握ったのは、実際に占領した米英両国でした。このことは決定的な先例になりました。後に、ソ連のスターリンが自国の東欧諸国への影響力を正当化する際に持ち出したのが、他ならぬこの「イタリア方式」だったのです(※)。
※豊下楢彦『イタリア占領史序説』(有斐閣、1984年)57頁。
「ヨセ」段階の連合国軍同士の熾烈な占領合戦は、もうひとつの枢軸国である、ドイツの占領で顕在化しました。1945年5月に降伏したドイツの場合は、英米仏ソ四国の分割占領統治となりました。この分割占領のハイライトは、それぞれの国が自国の占領を正当化するために、競って公衆衛生の再建に取り組むことになったことです(※)。イタリア、ポーランドを経て、ドイツの分割占領にいたったわけですが、このことは「ヨセ」の熾烈な争いのひとつの表れといえるかもしれません。
※Jessica Reinisch, The Peril of Peace: The Public Health Crisis in Occupied
Germany (Oxford: Oxford University Press, 2013), pp. 295-297.
この枢軸国の独伊、およびポーランドの前例は、最後まで残った枢軸国日本の降伏をめぐる米ソ関係においてどのような影を落としていたのでしょうか。以上のような、ルールに則った競争というより、現実がルールとなっていくような大国間の駆け引きに注意しながら、日本の敗戦と講和を考えていく必要があります。そのためにこそ、ロシア史が専門の長谷川毅氏による、『暗闘――スターリン、トルーマンと日本降伏』を読まばなりません。同書はこれまで別個に研究されてきた、日本の終戦工作、アメリカの対日政策とともに、ソ連の対日・対米政策についての分析を含んだ、総合的な研究となっています。敗戦間際の日ソ関係の重要さは、従来から指摘されながらも同書の登場まであまり明らかにされていませんでした。それゆえ、長谷川氏による成果は、重要となっています。
他方で第二次世界大戦開戦とその拡大の経緯に関する書籍も入荷しています。こちらもいずれ紹介しようと考えています。
戦争に際して、政治や軍事の責任者はどのようにふるまったのでしょうか。彼らは息が詰まるような、緊迫した決断の連続に直面したのか、もしくは理性を失った現実離れした決定を繰り返したのでしょうか? 後々の大惨事につながっていく第二次世界大戦当初の各国における政治的・軍事的決定について、国際比較から迫っている本です。次回も何卒よろしくお願い申し上げます。
小野坂
’76年の玩具・人形・模型他総合専門誌「トイズマガジン」で盛り上がりましょう!
先日は埼玉県三郷市のお客様より、
昭和40~50年代少女漫画、絶版文庫、絶版コミック、CD、音楽ライブパンフレット、創元推理文庫、アガサ・クリスティー、SF、ぬいぐるみ、ちゃぶ台、茶道具、レコード、アクセサリー、竹籠、網籠等、沢山のお品物を、
お引越しということでお家一軒まるごと拝見させていただき、お譲り頂きました♪
御依頼誠にありがとうございました。
今回は、
’76年の玩具・人形・模型・児童乗物総合専門誌「トイズマガジン」/トイズマガジン社
こちらの雑誌が入荷いたしましたので、ご紹介させていただきますっ!
1962年から始まった日本玩具国際見本市は、
主催の日本玩具国際見本市協会は日本玩具協会と統合し、
現在も「おもちゃショー」という名称で
沢山のバイヤーや玩具ファンの方々に愛されている展示会です💡
こちらの号は第15回日本玩具国際見本市別冊特集号でした。
展示会特集のほか、様々な当時の日本の玩具会社から
✨自慢の商品✨が、
所せましと掲載されていますっ!!
↑現在は残念ながら廃業されています、株式会社寺井商店の製品からは
お母さんもびっくりのギミックが搭載された
🍳ダイヤのキッチンシリーズ🍲のピンナップ広告が挟まっていました。
いつの時代も、おままごと遊びの人気は変わりません。
↑ファッション人形やポーズ人形を制作されていた株式会社ハサダ。
こちらも新型商品の折込広告がございました🌼
木の枝にぶら下がっているマスコットの左側にあるお人形のおくちが、
あーーんと大きく開いていて、
あくびなのか、歌っているのか、はたまた何かを食べる瞬間の顔なのか、、、🤭
わかりませんが、可愛いです。
↑タカラ サンゼン マグネロボ ガ・キーン第3弾の宣伝ページです。
1976年~1977年のテレビアニメが放送中のキャラクターでしたので、
おもちゃ屋さんにも「主戦力として取り扱ってね🔥」という、
メーカーの意気込み&売り込みアプローチが感じられるページです。
他のロボットのパーツと組み合わせて遊べるってすごく魅力的🌠!!
私がもしまだ子供であるならば、他にも・・・
磁石でくっつく=家の中のくっつけられそうなものは全部試してみちゃいそうです。
↑はーい
ってお手々あげてるの可愛い💕
素敵カット💕
↑巻末には当時の業界資料もございました。
アメリカさんと1対1で比較するところが、
なんだかまた当時の日本人っぽさを感じさせます🍙🍔
同誌138~139頁に雑誌の概要について下記のように記されていました。
言葉のニュアンスが素敵だなあ~と思ったので、ご紹介させていただきます。
============
これは
玩具、人形、模型、育児乗物をなりわいとするあらゆる人の雑誌です
これはまた
玩具、人形、模型、育児乗物に関心をもつ人々共通の”話の広場”でもあります
これが
貴方の日々の糧に
そしてまた商戦の1本の矢ともなり
お役に立てばと念願しております
これはそんな雑誌なのです
=============
また、表紙についてのコメントにも心あたたまったので、
一部抜粋してご紹介させていただきます。
=============
HAPPY SMILE HAPPY TOYS
子どもたちが心から喜んでくれるおもちゃ。それはポピーのおもちゃ作りの基本です。
子どもたちが喜んでくれたときにはじめて、ひとつの製品は生きた友だちとなることができるはず。
==============
そう、そんな「喜んでもらいたい!」という、
親心や子供を慈しむ純粋な心👼と、
次はどんなおもちゃで子どもを釣ってやろうかなぁ~~?ふっふっふ( ´艸`)
というような商売人の戦略心が、
まるでせめぎ合っているようなこの雑誌!!
多面的な見方でホビーの世界に浸れて、
とっても面白いです🌟🎁
お譲り頂きまして、誠にありがとうございました!
かこさん
めくるめくSFクリーチャーの世界👽👾
本日もくまねこ堂ブログをご覧いただきありがとうございます。
先日は神奈川県相模原市のお客様より、即日の出張買取のご依頼で、
PC、技術書、物理学、文学、岩波文庫、数学書、暗号、専門書、学術書、CD、クラシックなどをお譲り頂きました。
御依頼誠にありがとうございました。
くまねこ堂は可能な限り、ご相談当日の出張買取のご相談も承ります♪
お急ぎの場合も、ご依頼お待ちいたしております。
今回は私がくまねこ堂の倉庫で見かけてからというもの夜も眠れぬほど気になっていたこの1冊をご紹介いたします。
2004年に公開されたポールWSアンダーソン監督作「ALIEN VS. PREDATOR」に登場するクリーチャー造形のメイキング本です。限定5000部!!
私の人生の原点でもあるゼノモーフ(エイリアン)とプレデターの着ぐるみ制作の裏側が多数の写真を交え事細かに綴られており実に素晴らしいです。
「ALIEN: Covenant」に登場したフルCGのゼノモーフも大変素晴らしかったのですが、実在感という点ではアニマトロニクスに軍配が上がると私は考えております。
改めて見ると、とんでもない服装をしていますね。
あわわ♡
槍と盾を作るあのシーンで使われたものでしょうか?何度も止めては巻き戻して見たゼノモーフの頭部を観察し放題です。
作中で大活躍のグリッドエイリアンの詳細も確認できます。
プレデターの細切れにされかけ格子状の傷を負ったことからこう呼ばれます。
ちなみに作中にて同じく細切れにされかけたマックスを演じるコリンサーモンですが…同監督の「バイオハザード」では本当に細切れにされたワン隊長を演じています。世界一細切れが似合う人に認定です。
これらのような映画の裏側を知って改めてその映画を鑑賞することで、何気なく見ていたシーンに詰まった制作チームの苦労や喜びに思いを馳せることができるでしょう。
今回ご紹介した書籍は以下にて取り扱っておりますので、気になるお客様は是非こちらをチェックしてくださいませ↓
くまねこ堂ではこのような映画に関する書籍やパンフレットも多数取り扱っております。大好きなあの映画のまだ知らない裏側を発見できるかも…?是非探してみてください!
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
トリ
ビジネス書や技術書などをお譲りいただきました!
本日もくまねこ堂ブログをご覧いただきましてありがとうございます。
先日は東京都世田谷区のお客様からご連絡いただきまして出張買取に伺いました。
ビジネス書、技術書、パンローリング、Blu-ray、ムック本などをお譲りいただきました。誠にありがとうございます。
この手のビジネス書や啓発本はタイトルの「圧」が強いのでついページをめくってみたい思いに駆られます。
普段は小説などの物語を中心に読まれるという方も時には趣向を変えて、このような書籍を手に取ってみるのはいかがでしょうか。
くまねこ堂は翌日の出張買取といった急なご依頼でも柔軟に対応いたします!
古本は元よりアクセサリーや万年筆、切手、古銭、レコード、ゲームなど何でも拝見させていただきます。
特に月末にかけてはご依頼が集中する可能性がありますので、ご整理やご処分をお考えのお客様は是非一度お電話やLINE、メールフォームにていつでもご連絡くださいませ。
スタッフ一同心よりお待ちしております。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
トリ