買取事例

三好徹の交友 その2

雨の日も、その音のくすぐったさから、春が近いことを感じる今日この頃です。
皆さまいかがお過ごしでしょうか。

以前、作家の三好徹宛の年賀状をこのブログでご紹介したことがありました。
今回はその第二弾です。

推理小説やスパイ小説など、幅広い作品を書いた三好徹。どのような人物との交流があったのでしょうか。

まず、こちらの年賀状。これは誰からのものかというと…。

三好徹 年賀状

井上ひさしです!

三好徹 年賀状

井上ひさしは1934年山形県生まれ。戯曲「父と暮らせば」など、演劇界での活躍の印象が強いですが、「手鎖心中」では1972年に直木賞を受賞しており、小説家としても評価の高い人物です。NHKの連続人形劇「ひょっこりひょうたん島」の台本にも共作で関わっていました。幅広い活動をしていたのですね。

直木賞作家であることは、三好と共通点ですね。

年賀状には、「いつも御本をありがとうございます」とあります。三好と本のやり取りをする仲であったようです。
お互いの著作を読むこともあったのでしょうか。

さて、次の年賀状は…?

三好徹 年賀状

丹羽文雄からのものです!

三好徹 年賀状

丹羽文雄は1904年三重県生まれ。真宗高田派佛法山崇顕寺の息子でしたが、文学の道をゆき、戦後を代表する流行作家となっています。「厭(いや)がらせの年齢」では高齢者の問題をいち早く取り上げるなど、社会派の作品も知られている一方、自身のルーツと向き合い「親鸞」「蓮如」といった宗教文学も執筆しています。また、同人誌「文学者」を発行し、後進の育成にも努めました。

丹羽も三好と、文学者同士、年賀状のやり取りをしていたのですね。

作家同士の交流、なかなか興味深いです。

本日もお読みいただきありがとうございました。

くまねこ堂では古本やDVD/CD、だけではなく、古道具や骨董品、アクセサリー、レコードや古いおもちゃなどなど、様々なお品物の買取を行っております。ご処分をお考えの際はお気軽にご相談下さいませ。また、ご遺品整理などでお困りのお客さまは、是非くまねこ堂までお申しつけ下さいませ。お電話またはメールフォーム、LINEにて、お気軽にお問い合わせ下さいませ。スタッフ一同心よりお待ちしております!

コトー
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このブログを書くために、以下を参考にしました。
井上ひさし公式HP:https://www.inouehisashi.jp/index.html
四日市市丹羽文雄記念室HP:https://www.city.yokkaichi.mie.jp/museum/museum01/pg387.html

イアン・カーショー『運命の選択1940-41』河内隆弥訳(白水社、2014年)が入荷しました #第二次世界大戦 #ウクライナ危機 #歴史認識

 いつもくまねこ堂ブログをご覧いただきありがとうございます。

 くまねこ堂では幅広いジャンルの書籍、古道具などの査定、買取に取り組んでおります。バーコードのある本だけ買い取りしたい古本屋さんもおられるかもしれませんが、当店ではそうではない古書や全集など、分け隔てなく買取させていただきます。本ページのフリーダイヤルやLINEなどより、お問い合わせくださいますと幸いです。

 さて、ロシアとウクライナ間での戦争が拡大の一途をたどっています。ウクライナ南東部にある欧州最大のザポリッジャ(ザポロジエ)原発で火災が発生したとの報道もあり、不安が募ります。一刻も早い収束を願いますが、そう簡単にはいかない、というのが歴史の教訓ではあります。

※ロシア軍、原発近くに進軍 2回目協議では避難路確保に合意 ウクライナ侵攻8日目(BBC NEWS JAPAN、2022年3月4日)
https://www.bbc.com/japanese/60613292

 そこで、イアン・カーショー『運命の選択1940-41』河内隆弥訳(白水社、2014年)が入荷しましたので、今回は本書を紹介します。第二次世界大戦初期における、各国政治指導者の外交・軍事政策の選択について論じた本です。

カーショー『運命の選択』

 とはいえ、開戦原因や戦争の激化をめぐる詳細であったり、あるいは本書全体を通じてどのような主張がなされているのかという点については、一言で紹介するのは難しいです。

 そもそも、世界大戦の繰り返しである「第二次」世界大戦が勃発した時代とはいかなる時代であったのでしょうか。こうした基礎的な理解をふまえて、本書タイトルにある「運命の選択」がどういった意味で運命を決することになったのかを知るための準備をしていきたいと思います。

 そのために、カーショーのヨーロッパ通史である、1914年から1949年までを扱った『地獄の底からヨーロッパ史1914-1949』三浦元博、竹田保孝訳(白水社、2017年)を読んでみました。カーショーは、二度にわたる世界大戦の時代をどのように捉えているのでしょうか。

 この点についてカーショーは、『地獄の底から』の「無間地獄」という節で端的にまとめています。

===
 あらゆる戦争は非人道的であり、近代戦争は特にそうである。近代兵器とは、戦争行為における殺戮がますます多くの民間人を虐殺に巻き込み、規模において巨大になるとともに、非人格的になったことを意味している。一九一四~一九一八年の大戦はこうした性格を一二分に示していた。その戦争は確かに恐ろしいものだったけれども、人類が第二次世界大戦中に陥った無間地獄に比べれば、影がかすんでしまうのである。
民族・階級憎悪と過激な民族主義、妄想症的反ユダヤ主義と狂信的ナショナリズムに突き動かされたヨーロッパでは、この前例のない転落は、起きるべくして起きたのである。憎悪に突き動かされて戦争を起こし、敵を撃破するだけでなく抹殺しようとするのは、基本的人間性のあらゆる基準を崩壊させる行為だ。……
その結果として生じた、戦闘部隊だけでなく民間人にとっての生き地獄は、主としてイデオロギーの産物であった。つまり、誰が生き、誰が死ぬべきかは、優れてイデオロギー問題だったのである(329頁)。
===

カーショー『地獄の底から』

 カーショーはこの部分に続けて、「イデオロギーは経済上の緊急の必要性と深く関係している」とし、上記の他民族に対する憎悪をあわせて「精神を病んだ人びとの殺害には、イデオロギー上の動機があったのだが、『無用な生命』と見なされた者を除去することによって、経済的節約をする狙いもあった」と述べています。つまりカーショーは、対外戦争と国内経済とを結びつける、「誰が生き、誰が死ぬべきか」を決めるイデオロギーが存在していたことを指摘しています。

 このようなイデオロギーは、軍事や経済に関わる地理的、物質的な現実に基づく判断を歪めていきます。そのような状況で、「運命の選択」がなされていったのか、と思うと改めてゾッとしますね。こうした歴史的背景をふまえて、カーショー『運命の選択』をじっくり読んでいく必要があるのではないでしょうか。

 なお、今回はカーショーのヨーロッパ通史の本との関わりで以上述べてきましたが、当然ながら『運命の選択』には、第二次世界大戦の交戦国であった日本について扱った章もあります。今回の投稿では詳しく紹介できませんが、同書「あとがき」で日本の政策決定に関しては次のような指摘があります。

===
 日本のシステムは色々な点で、イタリアのファシズムとドイツのナチズムに類似していた。しかし同時に大幅な相違点もある。日本の場合は個人に帰結する恣意的な意思決定の余地はなかった。……このことが将校団〔陸海軍の中堅層〕の中核に位置するグループから上方へ向かって放たれる意見が大きな影響力を与える、という日本の特異なシステムを形造っていた。
 しかし実際には、下からの圧力も、拡張、征服や支配をもとにした国威追求という固定的イデオロギーの枠内で作用するものだった。これらの目標に到達するための戦略と戦術については白熱した議論が巻き起こっていた。目標そのものが問題にされることはなかった。したがって集団としての政府も同じような硬直した最終目標を抱いていたのである。……リスクは高かろうが賭けに走るという傾向が内在していた。それは……屈辱的な妥協に比べれば、まだよいことだと考えられていたのである。
===

 カーショーが指摘したような「目標そのものが問題にされること」がない日本の政策決定のあり方については、明治初年の日本近代化の開始時点から引き続く問題だという見解があります。それでも日本国内に対立がなかったわけではありません。そこで近年の近代日本史研究では、それでは何をめぐる対立や議論であったのか?という観点で研究が進んでいます(※)。

※五百旗頭薫・奈良岡聰智『日本政治外交史』(放送大学教育振興会、2019年)30-33頁。

 これらのことから、第二次世界大戦の教訓として、次のような点が挙げられます。白熱した政策論争が存在したようでも、結局は「リスクは高かろうが賭けに走るという傾向」に陥ってしまった中で、第二次世界大戦を引き起こし、それを過激化させるような「運命の選択」が重ねられていったのです。個別の判断の重大さと、それをとりまく全体的な傾向、そのいずれもから目を切らずに戦争について考えていく必要が、今日高まっています。

小野坂


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時代小説や推理小説などなどお譲りいただきました!

本日もくまねこ堂ブログをご覧いただきありがとうございます。

 

先日は神奈川県横浜市のお客様からご連絡を頂きまして出張買取に伺いました。

ハヤカワ文庫、創元推理文庫、時代小説、推理小説、武道・拳法・茶道の本、アクセサリー、昭和レトロ、切手、貯金箱、カメラなど幅広くお譲りいただきました!

誠にありがとうございました。

映画のパンフレットもございました。

画像にある千野隆司さんの時代小説は以前何冊か読んだことがありまして、これを機にまた手に取ってみたいと思いました。

時代劇が好きな子供だったので久し振りに触れるこの雰囲気に郷愁を感じます。

言い表し難いのですが、時代劇からしか摂取できない栄養みたいなものがあるんですよね(笑)

ちなみに今まで最も感銘を受けた時代劇は「鬼平外伝 正月四日の客」です。

まさかちょんまげに金ピカ衣装でサンバを踊る人がこんなに深い哀愁と悲哀を湛えた演技をするとは想像できないじゃないですか…。

 

 

くまねこ堂は古本はもちろん、アクセサリーや食器類、切手、古銭、古道具などなど幅広いジャンルのお品を査定することができます!

ご整理やご処分をお考えのお客様は是非一度お気軽にご連絡くださいませ。

お電話やLINE、メールフォームよりスタッフ一同お待ちいたしております。

 

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

 

トリ

 

 


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長谷川毅『暗闘――スターリン、トルーマンと日本降伏』(中央公論社、2006年)が入荷しました!

 いつもくまねこ堂ブログをご覧いただきありがとうございます。最近、日本の近現代史や第二次世界大戦に関する書籍が多く入荷してまいりました(※)。そこで今回は、囲碁の終盤戦である「ヨセ」の激動に例えられるような、第二次世界大戦の敗戦・終戦についてお話ししていきたいと思います。というのも、次の書籍が入荷したからです。

※出張買取につきましては、お電話またはメールフォーム、LINEにて、お気軽にお問い合わせ下さいませ。スタッフ一同心よりお待ちしております!

長谷川毅 暗闘

 長谷川毅『暗闘――スターリン、トルーマンと日本降伏』(中央公論社、2006年)です。

 第二次世界大戦については、個別の時期や観点において精密な実証が積み重ねられてきた研究分野ではありますが、それゆえにこの問題を考えていくための土地勘をつかむことが難しくなっています。いきなり長谷川氏の著作に取り組んでも、思うように読み進められないかもしれません。そこで、土地勘をつかむための地図として、岡義武「大戦に課せられた問題」『岡義武著作集』第7巻(岩波書店、1992年、初出1956年)を参照してみることにします。

 岡は国民の積極的支持が不可欠な総力戦の遂行にあたって、戦争目的の宣言が重要な意味を持っていることを同論文の冒頭で述べています。しかし岡は、「ところで」と語を継いで、「戦争下戦況の推移にともなって、交戦国政府においては戦後構想が立てられ、それは次第に具体性を帯びたものに発展することになる。その場合、この戦後構想は、もはや国民大衆に働きかけることを目的としたものではなくて、むしろ実現さるべき国家のきわめて現実的な政策目標それ自体にほかならない」、と本題に入ります。私が戦争の終結を囲碁の終盤戦になぞらえたのは、この一節を読んだからです。

 そのような「ヨセ」段階の一大焦点として、ソ連・ポーランド間の国境問題、および戦後ポーランド政権の政治的性格をめぐる争点が浮上していました。ヨーロッパにおける第二次世界大戦は、1939年9月1日にドイツ軍がポーランドに侵攻したことで勃発しましたが、同月17日にはソ連軍がポーランド東部を占領しています。1941年6月に始まった独ソ戦は、1944年に入るとソ連が優勢となり、ポーランドにおいても1944年12月に、ソ連の影響下でポーランド共産党を中核とする臨時政府(ルブリン政権)が成立します。ポーランド政府は別にイギリス亡命したロンドン政権がありました。ソ連はルブリン政権成立に先立って、保守・反共のロンドン政権とは1943年段階で国交断絶を宣言していました。こうした経緯で、ポーランドには2つの戦時政権が存在しました。そのため、戦後ポーランド政権の正統性をめぐって、異なるポーランド政権を支援していた英ソ間で対立が生じることになったのです。

 このポーランド問題の解決で決め手になったのは、ソ連がポーランドをドイツ軍から解放したという事実でした。これを根拠にポーランド共産党を中心としたルブリン政権を基礎にして、戦後ポーランド政権が1945年6月に樹立されました。

 そういうわけで、ほぼソ連によるポーランドへの内政干渉ともいうべき形で、戦後ポーランド政権が成立したといえなくもないですが、なぜ、そのようなかたちでソ連の思惑が通ったのでしょうか?
それに、ソ連がポーランドをドイツ軍から解放したことが、この結果の決め手になったというのは、どういう意味を含んでいるでしょうか?
現代の目線からみると、戦争の「ヨセ」段階で、勝者である連合国軍同士の熾烈な占領合戦に陥ってもかまわない、といわんばかりの事態に思われます。

 このポーランド問題の帰結には先例がありました。枢軸国の一国、イタリア占領です。イタリア占領は1943年7月のシチリア占領に始まりますが、それを実行したのは米英両軍でした。そして、イタリア占領管理の実験を握ったのは、実際に占領した米英両国でした。このことは決定的な先例になりました。後に、ソ連のスターリンが自国の東欧諸国への影響力を正当化する際に持ち出したのが、他ならぬこの「イタリア方式」だったのです(※)。

※豊下楢彦『イタリア占領史序説』(有斐閣、1984年)57頁。

 「ヨセ」段階の連合国軍同士の熾烈な占領合戦は、もうひとつの枢軸国である、ドイツの占領で顕在化しました。1945年5月に降伏したドイツの場合は、英米仏ソ四国の分割占領統治となりました。この分割占領のハイライトは、それぞれの国が自国の占領を正当化するために、競って公衆衛生の再建に取り組むことになったことです(※)。イタリア、ポーランドを経て、ドイツの分割占領にいたったわけですが、このことは「ヨセ」の熾烈な争いのひとつの表れといえるかもしれません。

※Jessica Reinisch, The Peril of Peace: The Public Health Crisis in Occupied
Germany (Oxford: Oxford University Press, 2013), pp. 295-297.

 この枢軸国の独伊、およびポーランドの前例は、最後まで残った枢軸国日本の降伏をめぐる米ソ関係においてどのような影を落としていたのでしょうか。以上のような、ルールに則った競争というより、現実がルールとなっていくような大国間の駆け引きに注意しながら、日本の敗戦と講和を考えていく必要があります。そのためにこそ、ロシア史が専門の長谷川毅氏による、『暗闘――スターリン、トルーマンと日本降伏』を読まばなりません。同書はこれまで別個に研究されてきた、日本の終戦工作、アメリカの対日政策とともに、ソ連の対日・対米政策についての分析を含んだ、総合的な研究となっています。敗戦間際の日ソ関係の重要さは、従来から指摘されながらも同書の登場まであまり明らかにされていませんでした。それゆえ、長谷川氏による成果は、重要となっています。

 他方で第二次世界大戦開戦とその拡大の経緯に関する書籍も入荷しています。こちらもいずれ紹介しようと考えています。

カーショー 運命の選択

 戦争に際して、政治や軍事の責任者はどのようにふるまったのでしょうか。彼らは息が詰まるような、緊迫した決断の連続に直面したのか、もしくは理性を失った現実離れした決定を繰り返したのでしょうか? 後々の大惨事につながっていく第二次世界大戦当初の各国における政治的・軍事的決定について、国際比較から迫っている本です。次回も何卒よろしくお願い申し上げます。

小野坂


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’76年の玩具・人形・模型他総合専門誌「トイズマガジン」で盛り上がりましょう!

先日は埼玉県三郷市のお客様より、
昭和40~50年代少女漫画、絶版文庫、絶版コミック、CD、音楽ライブパンフレット、創元推理文庫、アガサ・クリスティー、SF、ぬいぐるみ、ちゃぶ台、茶道具、レコード、アクセサリー、竹籠、網籠等、沢山のお品物を、
お引越しということでお家一軒まるごと拝見させていただき、お譲り頂きました♪

御依頼誠にありがとうございました。

 

今回は、

トイズマガジン  玩具専門誌 買取
’76年の玩具・人形・模型・児童乗物総合専門誌「トイズマガジン」/トイズマガジン社 
こちらの雑誌が入荷いたしましたので、ご紹介させていただきますっ!

1962年から始まった日本玩具国際見本市は、
主催の日本玩具国際見本市協会は日本玩具協会と統合し、
現在も「おもちゃショー」という名称で
沢山のバイヤーや玩具ファンの方々に愛されている展示会です💡

こちらの号は第15回日本玩具国際見本市別冊特集号でした。
展示会特集のほか、様々な当時の日本の玩具会社から
✨自慢の商品✨が、
所せましと掲載されていますっ!!

トイズマガジン  玩具専門誌 買取
↑現在は残念ながら廃業されています、株式会社寺井商店の製品からは
お母さんもびっくりのギミックが搭載された
🍳ダイヤのキッチンシリーズ🍲のピンナップ広告が挟まっていました。
いつの時代も、おままごと遊びの人気は変わりません。

 

トイズマガジン  玩具専門誌 買取

↑ファッション人形やポーズ人形を制作されていた株式会社ハサダ。
こちらも新型商品の折込広告がございました🌼
木の枝にぶら下がっているマスコットの左側にあるお人形のおくちが、
あーーんと大きく開いていて、
あくびなのか、歌っているのか、はたまた何かを食べる瞬間の顔なのか、、、🤭
わかりませんが、可愛いです。

トイズマガジン  玩具専門誌 買取
↑タカラ サンゼン マグネロボ ガ・キーン第3弾の宣伝ページです。
1976年~1977年のテレビアニメが放送中のキャラクターでしたので、
おもちゃ屋さんにも「主戦力として取り扱ってね🔥」という、
メーカーの意気込み&売り込みアプローチが感じられるページです。

他のロボットのパーツと組み合わせて遊べるってすごく魅力的🌠!!
私がもしまだ子供であるならば、他にも・・・

磁石でくっつく=家の中のくっつけられそうなものは全部試してみちゃいそうです。

 

トイズマガジン  玩具専門誌 買取

↑はーい
ってお手々あげてるの可愛い💕
素敵カット💕

トイズマガジン  玩具専門誌 買取

↑巻末には当時の業界資料もございました。
アメリカさんと1対1で比較するところが、
なんだかまた当時の日本人っぽさを感じさせます🍙🍔

 

トイズマガジン  玩具専門誌 買取

 

トイズマガジン  玩具専門誌 買取

 

同誌138~139頁に雑誌の概要について下記のように記されていました。
言葉のニュアンスが素敵だなあ~と思ったので、ご紹介させていただきます。

============
これは
玩具、人形、模型、育児乗物をなりわいとするあらゆる人の雑誌です
これはまた
玩具、人形、模型、育児乗物に関心をもつ人々共通の”話の広場”でもあります
これが
貴方の日々の糧に
そしてまた商戦の1本の矢ともなり
お役に立てばと念願しております
これはそんな雑誌なのです
=============

また、表紙についてのコメントにも心あたたまったので、
一部抜粋してご紹介させていただきます。

=============
HAPPY SMILE HAPPY TOYS
子どもたちが心から喜んでくれるおもちゃ。それはポピーのおもちゃ作りの基本です。
子どもたちが喜んでくれたときにはじめて、ひとつの製品は生きた友だちとなることができるはず。
==============

そう、そんな「喜んでもらいたい!」という、
親心や子供を慈しむ純粋な心👼と、

次はどんなおもちゃで子どもを釣ってやろうかなぁ~~?ふっふっふ( ´艸`)
というような商売人の戦略心が、

まるでせめぎ合っているようなこの雑誌!!

多面的な見方でホビーの世界に浸れて、
とっても面白いです🌟🎁

お譲り頂きまして、誠にありがとうございました!

かこさん


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めくるめくSFクリーチャーの世界👽👾

本日もくまねこ堂ブログをご覧いただきありがとうございます。

先日は神奈川県相模原市のお客様より、即日の出張買取のご依頼で、
PC、技術書、物理学、文学、岩波文庫、数学書、暗号、専門書、学術書、CD、クラシックなどをお譲り頂きました。
御依頼誠にありがとうございました。
くまねこ堂は可能な限り、ご相談当日の出張買取のご相談も承ります♪
お急ぎの場合も、ご依頼お待ちいたしております。

今回は私がくまねこ堂の倉庫で見かけてからというもの夜も眠れぬほど気になっていたこの1冊をご紹介いたします。

2004年に公開されたポールWSアンダーソン監督作「ALIEN VS. PREDATOR」に登場するクリーチャー造形のメイキング本です。限定5000部!!

私の人生の原点でもあるゼノモーフ(エイリアン)とプレデターの着ぐるみ制作の裏側が多数の写真を交え事細かに綴られており実に素晴らしいです。

「ALIEN: Covenant」に登場したフルCGのゼノモーフも大変素晴らしかったのですが、実在感という点ではアニマトロニクスに軍配が上がると私は考えております。

改めて見ると、とんでもない服装をしていますね。

あわわ♡

槍と盾を作るあのシーンで使われたものでしょうか?何度も止めては巻き戻して見たゼノモーフの頭部を観察し放題です。

作中で大活躍のグリッドエイリアンの詳細も確認できます。

プレデターの細切れにされかけ格子状の傷を負ったことからこう呼ばれます。

ちなみに作中にて同じく細切れにされかけたマックスを演じるコリンサーモンですが…同監督の「バイオハザード」では本当に細切れにされたワン隊長を演じています。世界一細切れが似合う人に認定です。

これらのような映画の裏側を知って改めてその映画を鑑賞することで、何気なく見ていたシーンに詰まった制作チームの苦労や喜びに思いを馳せることができるでしょう。

 

今回ご紹介した書籍は以下にて取り扱っておりますので、気になるお客様は是非こちらをチェックしてくださいませ↓

くまねこ堂ではこのような映画に関する書籍やパンフレットも多数取り扱っております。大好きなあの映画のまだ知らない裏側を発見できるかも…?是非探してみてください!

 

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

 

トリ

 

 


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ビジネス書や技術書などをお譲りいただきました!

本日もくまねこ堂ブログをご覧いただきましてありがとうございます。

 

先日は東京都世田谷区のお客様からご連絡いただきまして出張買取に伺いました。

ビジネス書、技術書、パンローリング、Blu-ray、ムック本などをお譲りいただきました。誠にありがとうございます。

 

この手のビジネス書や啓発本はタイトルの「圧」が強いのでついページをめくってみたい思いに駆られます。

普段は小説などの物語を中心に読まれるという方も時には趣向を変えて、このような書籍を手に取ってみるのはいかがでしょうか。

 

くまねこ堂は翌日の出張買取といった急なご依頼でも柔軟に対応いたします!

古本は元よりアクセサリーや万年筆、切手、古銭、レコード、ゲームなど何でも拝見させていただきます。

特に月末にかけてはご依頼が集中する可能性がありますので、ご整理やご処分をお考えのお客様は是非一度お電話やLINE、メールフォームにていつでもご連絡くださいませ。

スタッフ一同心よりお待ちしております。

 

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

 

トリ

 

 

 


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いつかは、『源氏物語』を✨

「いづれの御時にか、女御、更衣あまたさぶらひたまひける中に、いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり…」

どこか遠い記憶にある文章…

思い出せた方もいらっしゃるかもしれません、これは『源氏物語』桐壺巻の冒頭です。
学校などで、皆さまもいつかは触れたことがあるものでしょう。

古文、苦手だったなという方もいらっしゃるでしょうか。
教科書で読んだけど、『源氏物語』ってどうせプレイボーイの恋愛話でしょ…?という印象をお持ちの方も多いでしょう。

うーん!もったいない!!

『源氏物語』が、つまらないただのラブストーリーであるわけがないのです。
源氏物語は、西暦1000年を少し過ぎた頃に書かれました。つまり、『源氏物語』は、1000年読まれ続けている物語であるということです…!

1000年も人々が読んできたということは、何度読んでも新しい発見をさせるような作品であるということでしょう。

やっぱり一度は読んでみたい作品…!かもしれないですね…?

でも古文を読むのは大変だよ💦という方も多いでしょう。

いえいえ、原文で読まないでもいいのです。
海外文学であれば、その作品との初めての出会いが翻訳であることに、抵抗を感じる人は少ないでしょう。
それと同じように、『源氏物語』も、現代語訳から入ってしまえばよいのです。
1000年生きてきた作品は、現代語訳で読んだくらいで、その魅力を失うはずはない!

そこでおすすめなのが、この『新編日本古典文学全集』(阿部秋生・秋山虔・今井源衛・鈴木日出男・校注訳、小学館)の『源氏物語』です。

源氏物語 買取

この『新編日本古典文学全集』の特徴は、三段構えになっていることです!

源氏物語 専門書

上段が語句や歴史事項の簡易な解説、中段が本文、下段が現代語訳となっています。

なので、現代語訳をまず読みたい、という方は、下段をたどっていけばよいことになります。
『新編日本古典文学全集』の『源氏物語』の現代語訳は、原文に即しつつも、独立した現代文として味わえるように配慮されています(凡例より)。
現代語訳だけを読んだとしても、きっと物語の世界に入っていけますよ。

そして現代語訳を読んでいて何か疑問にぶつかったら、上段の解説を見てみましょう。「何気なく読んでいたけど、こんな意味があったのか!」という発見もできるはずです。

また読んでいくうちに、「このエモい場面、原文ではどのような言葉で表しているのだろう?」などという興味がわいてくるかもしれません。そしたら、すぐ中段の原文を見てみましょう。「この言葉は前も出てきたな」とか、「この場合とあの場合で登場人物が感じているのは、似たような感情に思えるが、原文では別の言葉を使っている」、「この場面だけ、やたらと一文が長いな」などなど、原文をちょっと見るだけでも気づきがあります。

他にも、『新編日本古典文学全集』の『源氏物語』は、漢籍等の引用一覧や系図、図録などといった付録も充実しています。「もうちょっと深く知りたい」という時の道標が充実しているのです。

隅々まで研究者の精魂がこもっているこの本で、『源氏物語』との最初の出会いをしてみませんか。研究者の心血が注がれたこの本は、いつだって、あなたの良き導き手となるはずです。何度繰返して読む時にだって、どんな興味で読む時だって、いつでも。

 

本日もお読みくださりありがとうございました。

くまねこ堂では古本やDVD/CD、だけではなく、古道具や骨董品、アクセサリー、レコードや古いおもちゃなどなど、様々なお品物の買取を行っております。ご処分をお考えの際はお気軽にご相談下さいませ。また、ご遺品整理などでお困りのお客さまは、是非くまねこ堂までお申しつけ下さいませ。お電話またはメールフォーム、LINEにて、お気軽にお問い合わせ下さいませ。スタッフ一同心よりお待ちしております!

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荻野富士夫『北洋漁業と海軍――「沈黙ノ威圧」と「国益」をめぐって』(校倉書房、2016年)、出品中です!

先日は中央区銀座 出版関係企業リピーター様より、
ビジネス書、新書、写真集等をお譲り頂きました。
もう5、6度はお伺いさせて頂いております。
今後も資料のご整理の際は、是非、当店をご利用くださいませ♪

 

 

いつもくまねこ堂ブログをご覧いただきありがとうございます。

 以前のブログで、日本郵船に関する図録を日露戦争との関係で紹介したことがあります。そこで今回は、日露・日ソ間の漁業をめぐる、いわゆる北洋漁業問題についての本を紹介していきます。

北洋漁業と海軍

 荻野富士夫『北洋漁業と海軍――「沈黙ノ威圧」と「国益」をめぐって』(校倉書房、2016年)です。まずは、本書の構成を「はじめに」を引用する形で紹介します。

===
 本書では明治初年から日本の敗戦までを対象に、主に日露戦争後のポーツマス講和条約でロシアから獲得した漁業『権益』をテコに北洋漁業が拡大するなかで展開された、海軍による警備の実態とその意味するところを考察する。『満蒙』の『権益』は国策会社としての満鉄に集中していたのに対して、北洋漁業の主役は日魯漁業株式会社・日本水産株式会社などの民間企業であり、その点で現在想定しうる状況により近いと思われる。
 それに加えて、戦後に再開された北洋漁業の『保護』をめぐる問題、シーレーン防衛を名目として進められた一九八〇年代以降の海上自衛隊の活動拡大の様相を取り上げる。
===

 しかしこの記述に続いて本題に入ると思いきや、本書は特高警察による拷問の末に獄中死した、『蟹工船』で知られるプロレタリア作家の小林多喜二に関する論点を提示します。漁業をめぐる経済史や日本海軍を中心とした軍事史研究には、いずれも物量の現実を扱う分野ですから、あまり小説という創作物が入り込む余地はないように思われます。他方で、『蟹工船』がこれまで知られていなかったということではないので、新出の論点ともいえないような感じもします。それではなぜ、こうした形で序論が展開されているのでしょうか。そうした本書の特色を紹介するために、「あとがき」でふれられた着想や執筆の経緯を引用します。

===
 本書の主題は、二〇一〇年ころから小林多喜二の『蟹工船』を「歴史学」の観点から読み解きたいと模索するなかで、次第に固まってきた。ほぼ八〇年ぶりに『蟹工船』が脚光をあびたことにも刺激を受けつつ、北海道や小樽という地の利を生かせるテーマに取り組もうとした。多喜二「草稿ノート」や彼の手紙の編集にかかわるなかで、『蟹工船』に込めた未完のもう一つの意図が浮かび上がってきた。多喜二の言葉を借りれば、「軍隊自身を動かす、帝国主義の機構、帝国主義戦争の経済的な根拠」――「官憲と軍隊を「門番」「見張番」「用心棒」」とすることにより、はじめて資本主義の「無慈悲な」侵入や「原始的な「搾取」」が可能になること――に、部分的とはいえ、迫ることができるかもしれないと考えた。
===

 この「あとがき」がどう興味深いのか、若干述べていきたいと思います。小樽商科大学教授(奥付より。現在は名誉教授)の荻野氏は、岩波新書の『思想検事』(2000年)、『特高警察』(2012年)で知られる治安維持法史の専門家です。また、上記引用の小林多喜二の「手紙の編集」とは、『小林多喜二の手紙』(岩波書店、2009年)を指しているものと思われます。すなわち、治安維持法研究、そして小林多喜二研究の一環として、北洋漁業史に取り組んだ荻野氏の成果が、興味深いのです。その成果は、従来の経済史ないし軍事史研究、あるいは日ソ関係史研究では十分に捉えきれなかった北洋漁業の構造的な問題に迫ったところにあると思われます。その構造的な問題とは、いうまでもなく、荻野氏が「多喜二の言葉」を借りて語った、近代日本における経済と軍事との関係性のことです。

北洋漁業と海軍

 また、小林多喜二の読み直し、という形で北洋漁業研究に一石(かなり大きいと思いますが)を投じた荻野氏の『北洋漁業と海軍――「沈黙ノ威圧」と「国益」をめぐって』は、研究テーマの設定の仕方という点で参考になります。単に北洋漁業研究としてだけでなく、広く歴史研究、文学研究、そしてその接点を探る研究のために、本書が読み継がれることを願っています。校倉書房から刊行された研究書は、現在入手が困難ですが、古書店を通じて必要な方々に届くことがあれば幸いです。

小野坂


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日本郵船株式会社広報グループ編『航跡――日本郵船創業120年周年記念』(日本郵船株式会社、2004年)が入荷しました

 いつもくまねこ堂ブログをご覧くださり、ありがとうございます。

 この投稿を作成しているのは、東京でも降雪のあった2月10日なのですが、そんな中でも商品を配達してくださる配送業者の方々には頭の下がる思いです。そういうわけで今回は、最近入荷した運輸の歴史に関わる書籍を紹介します。以下、ご覧くだされば幸いです。

日本郵船

 上掲の画像は、日本郵船株式会社広報グループ編『航跡――日本郵船創業120年周年記念』(日本郵船株式会社、2004年)です。本書は、日本郵船歴史博物館の展示品、所有品、史料を中心にまとめた図録となっています。目次を確認すると、本書は単なる年代記ではなく、上記の物品、文書に即した配列で構成されていることがわかります。一見して戸惑いを覚えるかもしれませんが、通常の社史とは異なる趣きゆえに、新たな発見もあるかもしれませんし、既知の事実であったとしても、印象が異なってみえるかもしれません。

 したがって、有名なエピソードを扱っていながら、そこに最近の発見が加えられている箇所などは、本書を読む際に注目すべき点になるといえます。そのような記述、写真などが都合よくあるだろうか?とページをめくっているときにみつけたのが、下記の部分になります。

日本郵船

 上掲の頁は、日露戦争時、ロシアのバルチック艦隊を発見し、日本艦隊に「敵艦見ユ」と無線で打電したことで知られる、信濃丸(1900年建造)の項目です。ここでは無線の話に加えて、信濃丸の号鐘(時刻や船舶の位置を伝えるための鐘)が、新たにとある教会で発見されたことが取り上げられています。バルチック艦隊の到来を告げた船の号鐘が、芝公園の聖アンデレ教会(東京都)の鐘となっていたことは意外ですが、その経緯はよくわからないようです。

 過去の出来事が完全にはわからないのと同様に、私たちの未来の見通しも完全なものではあり得ません。少なくともこの教会鐘が最後の審判を告げることのないよう、祈るばかりです。

 他にも信濃丸の項目には、中国国民革命の指導者孫文の書が紹介されています。これは、1918年に孫文が日本へ向かう途上のものになります。海運にまつわる本書において、国境を超える人々の交流が取り上げられるのは、必然性のあることだともいえます。日中関係について考えるときは、こうした歴史から目を切ることなく、単なる国家間の関係にとどまらない視点を持たなくてはなりません。

 日露戦争、そして中国国民革命とに意外な形で関わった信濃丸は、東アジアの国際政治史や国際安全保障を考えるうえで、大変興味深い存在です。とくに安全保障とは、軍隊同士の最前線での衝突のみを意味するわけではありません。そのため安全保障を論じるにあたっては、局地的な軍事作戦、そしてそれらを包括する戦略全体を支えるはずの、運輸・通信技術の水準が、その運用ともあわせてどのようなものとなっているか、という問題を無視することはできません。その上で、最大の安全保障は国家を超えた信頼関係である、という鉄則を信濃丸の存在が示しているのではないでしょうか。

 こうした信濃丸をめぐるエピソードは、教会の鐘が最後の審判を告げることのないよう、これまでの戦争の歴史やこれからの安全保障の問題を考える際の切り口のひとつとなり得るのではないでしょうか。

小野坂


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