買取事例
ミシェル・フーコー『性の歴史I 知への意志』渡辺守章訳(新潮社、1986年)が入荷しました!
いつもくまねこ堂ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
若干、大仰ながらも、日々の読書に関係のある話から入っていきたいと思います。
21世紀に入ってから20年が経とうとしていますが、振り返ってみると、様々な分野でこれまで考えてもみなかったような問題への対応を迫られてきたように思われます。先が見通せない中で、これまでどのような知見が蓄積されてきただろうかと、古典に立ち返る場面も、今後一層増えていくのではないでしょうか。
しかし、歴史を遡ったからといって、現在の問題に対する直接的な答えが見つかるとは限りません。過去に答えを求めにいくような読書をしつつも、むしろ打ちのめされるような事実に出会うことだってあります。過去に有効だった解決策が、実のところ現在の問題を引き起こしているという現実を知ってしまうのは、歴史の勉強ではよくあることです。ただ、そのような成功例が問題の原因に転じるような歴史を振り返ることが、スリリングな読書となることがあります。
ミシェル・フーコーについての研究で、近年ふれられることが多くなってきた、『性の歴史I 知への意志』渡辺守章訳(新潮社、1986年、原書1976年)という本があります(※)。ここでフーコーが提唱した「生権力」という言葉も、フーコー研究とは一見関係のない場で目にすることも増えてきています。今回の投稿は、この「生権力」を切り口にしたものです。
※最近2冊入荷しましたが、1冊は既にご注文が入りました
「生権力」とは、フーコーが唱えた、「死を頂点とする君主権力(生殺与奪の権利)との対比のための新語」です。「生権力」が個人におよぶ場合は個人から何かを奪うのではなく、個人の身体それ自体を規律に従わせます。他方で国家の「生権力」が人間の集団に対して行使される場合、人口に関する統計学や、公衆衛生の仕組みを用いて、国民の健康を管理し、生産力の増強を図ることが目的となります(※)。
※美馬達哉『生を治める術としての近代医療――フーコー『監獄の誕生』を読み直す』(現代書館、2015年)14頁。
この「生権力」についての基本的理解をもとに、次のフーコー『性の歴史I 知への意志』からの引用を読んでみましょう。
「このような〈生-権力〉は、疑う余地もなく、資本主義の発達に不可欠の要因であった。資本主義が保証されてきたのは、ただ、生産機関へと身体を管理された形で組み込むという代価を払ってのみ、そして人口現象を経済的プロセスにはめ込むという代償によってのみなのであった。しかし資本主義はそれ以上のことを要求した。資本主義にとっては、このどちらもが成長・増大することが、その強化と同時にその使用可能性と従順さとが必要だった。」(178頁)
この部分は、私たちが当然のように思いこんでいる、近代の国民国家の仕組みを再考するためのきっかけになるかもしれません。国民国家の権力の所在、そしてそれがどのように行使されてきたのかという歴史を知ることは、一歩目のスタートとして重要です。
国民国家の仕組みは、かつては外に対して強い軍隊を保持するための、勝ちパターンでした。経済の面では、工業化を推し進めて経済の規模を拡大し、同時に国家の福祉行政を拡大していって国民の人権を保障するために、国民国家の仕組みが機能してきた歴史は否定できません。こうして、私たちの常識となっている政治や経済の制度は、国民国家の仕組みが大前提となっています。フーコーの概念と、歴史学との整合性については、さらなる検証が必要でしょうが、国民国家の成り立ちの歴史は「生権力」の行使の歴史であったともいえるかもしれません。
他方で、現在の国際社会で大きな問題となっているのは、気候変動や難民・移民問題など、国境を超える問題です。国民国家という仕組みでは対応できない問題が山積しています。
上記で引用で注目すべきなのは、「生産機関へと身体を管理された形で組み込む」、「そして人口現象を経済的プロセスにはめ込む」という形で、「生権力」の用いられ方が書いてあることです。ここではもちろん、資本主義の発達のため、国民国家に人々が組み込まれ、はめ込まれていったということですが、それゆえに私たちにとってヒントとなるかもしれません。そのような「生権力」の行使を避けて、別の仕組みを提示し得るのか、あるいは「生権力」の存在を否定できないなら、国民国家以外のところに組み込んだり、はめ込んだりすることができるだろうか、とフーコーが生前問わなかったような問いを、私たちがそれぞれの仕方で立てていくことが、とりあえずの一歩となるかもしれません。
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くまねこ堂では様々なお品物の買取を行っております。それらお譲りいただきました品々を、なるべくタイムリーな形で当ブログで紹介してまいります。また、書籍・古道具などのご処分をご検討の際は、是非くまねこ堂までお申しつけ下さいませ。
お電話またはメールフォーム、LINEにて、お気軽にお問い合わせ下さいませ。スタッフ一同心よりお待ちしております!
小野坂
スタッフおすすめ★世界の神話101が入荷しました
こんにちは。いつもくまねこ堂ブログをご覧いただきありがとうございます。
本日は江東区佐賀へ出張買取に行き、お客様から民俗学、社会学、歴史、講談社学術文庫、銀魂を含むコミックセットをお譲りいただきました。
本日の買取では買い取った本の数があまり多く無かったので、事務所からあまり遠くではなかったこともあり、そこまで大変な作業ではありませんでした。
今回買い取らせていただいた品物の中で、僕が個人的に気になったものを一冊だけご紹介しようと思います。
それは、こちらです。
吉田敦彦さん編の「世界の神話101」(新書館)という本です。
その題のとおり、この本には様々なジャンル(国や民族や出典など)の神話とその解説が101話分掲載されていて、国ごとに異なる方が神話を解説してくれています。
この本に神話の載っている国を具体的に挙げると、古代オリエント、聖書・グノーシス、ギリシア、ローマ、ゲルマン、中世ヨーロッパ・ケルト、インド・イラン、中国、韓半島、日本、アフリカ・オセアニア・アメリカです。
これ一冊を読めば、各国・民族の宗教観の違いが判然とするでしょう。気になった方は是非読んでみてください。
くまねこ堂では古書・骨董の買取を行っています。買い取ってほしいお品物をお持ちの方は、是非ご気軽にご相談ください。
赤尾
古写真で時代劇のような風景を味わえる…?
こんにちは。いつもくまねこ堂ブログをお読みいただき有難うございます。
少しずつ暖かい日が増えてきましたね。
今年は桜の開花が例年より早いそうです。楽しみですね🌸
先日は大田区南雪谷のお客様より即日出張買取で写真集、アート、心理学、社会学などをお譲りいただきました。ありがとうございます。
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さて、本日はこちらの本をご紹介したいと思います
「異国人の見た 幕末明治JAPAN」。この時代の日本では、写真を撮ると魂が抜かれる、などと言われていたことから、積極的に写真を撮ったり撮られたりする人は少なかったようです。
この本は、日本に降り立った海外のカメラマンさんが写真に収めた日本の人々の生活や風景画沢山載っています。まだカメラや写真に馴染みのある人が少なかった時代の写真は、貴重ですね。
こちらは現在の東京周辺の写真です。1枚目の八王子、当たり前ですが今とは全然違った雰囲気です。写真を見ているだけで時代劇の世界にきたような気持ちになれます。
反対に、2枚目の愛宕神社は、私もよく初詣などで訪れたことがありますが今と変わらないあの凄まじい階段の光景が広がっていて、昔の人達も私たちと同じようにこの階段を上っていたんだなぁと思うと、なんだかしみじみとしました。3枚目の江戸城正門も立派ですね。
こちらは江戸末期~明治を生きた人々の写真です。色々な職業の風景が見られます。1枚目には古着屋、道具屋。骨董品屋、髪結屋が、二枚目には花魁、三枚目には若いお侍さんたちが写っています。1枚目の写真は色が付けられていて少し見やすいですね。江戸の人々はリサイクル上手だったと聞きますが、それがよく分かる写真ですね。2枚目の花魁さんの下駄、ものすごく高い下駄です。花魁道中のあの足を八の字に回して歩くの、これでやってるの凄いですよね笑。時代は繰り返すと言いますけれど、今若い女の子の間で厚底靴が好まれて履かれているのは、ここからの流れだったりするのでしょうか😂3枚目は、私が特に面白いと思ったのは、洋服を着ている方も混ざっているところです。説明によると、薩摩藩の軍装のようですね。ちょんまげに洋服って、ちょっとおもしろいですよね
いかがでしたか。こうやって昔の写真を見ていると、同じ国、同じ場所でも今とは全く違った生活が織りなされていて、時代の変化を感じられるのが楽しいですね。また、自分も時代劇の一員になれたような妄想が出来るのも醍醐味です😎
くまねこ堂では古い写真や戦時中の写真なども買取対象ですので、押し入れなどに眠っていてご整理やご処分にお困りの方がいらっしゃいましたら、ぜひくまねこ堂までご相談ください。お電話、メールフォーム、またはLINEにて、ご連絡お待ちしております。
最後までお読みいただき有難うございました。
\わたしをみてっ!/
いつもくまねこ堂ブログをご覧いただきありがとうございます。
だんだんと春めいてきて(´∀`*)ウフフな気持ちになっております。春と秋の過ごしやすい気温の時期が好きなので。常に適温状態で生きていたいですね
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皆さん普段広告を意識して見ることってありますか?街には様々な広告が溢れてますよね。見慣れすぎてもう無意識な方も多いのではないかと思うのですが、改めてみてみると結構面白い発見があったりします。
今日はそんな書籍のご紹介です。
『思わず目を引く広告デザイン』
表紙からして面白そうです。‘‘め‘‘が引かれてますからね。
ドドンッ!!
シンプルですがものすごいインパクトですね。本当にとても新鮮そう。基本食材の色味だけなのにめちゃくちゃ色鮮やかに感じます。購買意欲を掻き立てられますっ
こちらもすごい。ウルトラの母と怪人たちがモデルしてます。見知ったキャラクターが写っていることで興味が向かい、内容が気になりますよね。
ジョジョーーーー!!!こちらもかっこいいですよね。作品の個性を素敵に生かした広告です。私は単純にジョジョが好きなのでこの広告を見てテンションがあがりました(笑)
電車の広告ですね。扉をアイスに見立てるの可愛い。夏場の暑い中電車を待って、この電車が来たら少しだけ涼しい気持ちになりそうです!遊び心があって楽しいですね!
他にもまだまだ可愛い広告や面白い広告がありますが多すぎて紹介しきれません!(笑)
\わたしをみてっ!/という広告たちの声が聞こえてきますが仕方ありません(幻聴)
毎日何かしらの広告は目にしていますよね。ちょっとだけ意識してみるだけでも普段の街が見え方が変わってより楽しくなりそうです。一つ一つ誰かが考えてつくり上げたデザイン…自分はどういうものに心引かれたのか、この広告のどこが気になったのか。そういうことを考えてみるのも面白そうですよね!
くまねこ堂では古本はもちろん、CD、DVD、ゲーム、骨董品、アクセサリー、おもちゃなどなど幅広いジャンルの商品の買取を行っております!
ご処分やご整理にお困りの方は、ぜひ一度くまねこ堂にご相談ください。お電話、メールフォーム、LINEにてお気軽にご連絡くださいませ。
スタッフ一同、心よりお待ちしております。
クウスケ
シンエヴァ公開!改めて考える「オタク」とは
こんにちは。いつもくまねこ堂ブログをお読みいただき有難うございます。
先日は練馬区向山のお客様よりコミック全巻セット、CDベスト盤、バンドスコア、ギターなどをお譲りいただきました。ありがとうございました。
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シンエヴァンゲリオンが公開されました!!!!!!!!!
初日から観に行くことができた方、うらやましいです
ネタバレは食らいたくない…けれど推しの最新情報には常にアンテナを張っていたい。そんな風に怯えながらネットを見るオタクの気持ちがわかりますか!!!!!!😢
というのはさておき、本日紹介する本はユリイカの「オタクVSサブカル! 1991→2005ポップカルチャー全史」。
そもそもオタクとサブカルチャーの戦いというのがよくわかりませんんが(笑)、この本のプロローグには「いつからかオタクの間でサブカルは罵倒用語になった」「オタクとサブカルがシャッフルされたのはエヴァの影響」などなど、様々なオタクの在り方や立ち位置などが書かれていました。
エヴァンゲリオンは今や世界中で大人気のアニメであり、アニメに興味がなくて見たことがないよ、という方でも名前は知っているという方が多い作品ですね。アニメといったらエヴァが思い浮かぶ方も多い筈です。
(追記:エヴァンゲリオンの碇シンジ役の声優、緒方恵美さんですが、アーティストとしても活動なさっており、先日新しいMVをYouTubeにて公開されていました。この情勢を生き抜いていこうという希望が見えるカッコいい歌詞と演出になっておりましたので気になった方はぜひ!)
この本には「エヴァの最終話の見方で、オタクかサブカルかわかれる」と書かれていて、終わり方に納得していないのがオタクで、納得しているのがサブカル、だとかなんとか😂まあそこは人それぞれだとは思うのですが、なにせ16年も前に発行されたものですので、今とはオタクという言葉に対する印象も、オタクの在り方も違ったんだなあとギャップを感じました。
私の世代では、アニメや漫画が好きなことが恥ずかしいこと、といったような雰囲気はあまりなくて、もちろんオープンに話したがらない人もいましたが、所謂「オタク」といった人でなくでも、アニメはみんな見ていたような気がします。学校にいけば、昨日みたワンピースやドラゴンボールや、ナルトの話をみんなでしていました。図書室にはSAOシリーズや物語シリーズ、ボーカロイドの楽曲が小説化されたものなど、ライトノベルなどが普通に並んでいました。
こちらが一つ上の画像に書かれていた「STUDIO VOICE」の表紙になったシンジくんです。ここから、アニメを見ているなんて気持ち悪い、オタクだ、といった風潮が少しづつ変わっていったようですね。残念ながら私はエヴァンゲリオン放送開始時はまだ生まれていませんので、どのようにアニメやオタク文化への印象が変化していったのか、時代の流れなどは聞いた話で推測することしかできないのですが、素晴らしい作品というのは様々な偏見や先入観を通り越して沢山の人の心に響くのだなと思いました。
しかし、オタクと自ら名乗る人々は、どうにもプライドが高い部分があって、パンピーにはわからないよ、オレだけがアニメの良さを分かっていればいいんだ、という節がありますから、アニメや漫画が世の中で認められ始めると、自分がインディーズの頃から応援していたバンドが急に人気になって何だかモヤっとするアレと同じような気持ちがあったのではないでしょうか(笑) それがこの「オタクVSサブカル」といったテーマを作ったのかもしれませんね。
今やアニメ、漫画は世界に誇れる日本の文化であり技術です。様々な社会問題や人間関係など、考えさせられる作品なども沢山あります。オタク、オタクじゃない、など関係無しに、素敵な作品に多くの方々が出会うことができたらいいなと思います。
くまねこ堂ではコミック全巻セットや絶版漫画なども買取対象です。ご処分やご整理にお困りの方がいらっしゃいましたらぜひ、お電話またはメールフォーム、LINEにてお気軽にご連絡ください。
スタッフ一同心よりお待ちしております。
最後までお読みいただき有難うございました。
ち
千代田区のお客様より写真集をお譲りいただきました!
いつもくまねこ堂ブログをご覧いただきありがとうございます。
花粉飛んでますねー。今年は花粉が多いらしいですが、皆さん花粉症などは大丈夫ですか?
私の友達はこの時期になるととても大変そうで、この間は杉の木燃やしたいなどちょっと物騒なことを呟いていました(笑)
先日は千代田区三番町のお客様より図録、写真集、リトグラフ、額、碁石などお譲りいただきました。ありがとうございます。
お譲り頂いた写真集を一部ご紹介いたします。
『都電荒川線』写真家の小泉定弘さんの写真集です。表紙がとてもシンプルっ!
日常の風景を作品として納めています。1986年の写真なので今から35年前の風景ですね。
街並み、人びとの髪型や格好に時代を感じますね。落ち着いた街の風景に勝手に懐かしさを覚えます。(自分はまだ生まれてもいませんしその街のことも良く知りはしないのですが)
この写真、「面影橋」って文字と手前の親子の表情、光の入り方が絶妙で好きです。
…………!!!
線路のすぐ近くで犬の散歩してますねっ!私からするとなかなか衝撃的な光景なのですが…もしかして、そもそもこのお家線路側に玄関があるように見えるのですが…?こういうのって割と普通なんでしょうか…?線路との距離がとても近いので危なくないのかしらとちょっと心配です
日常風景の写真集を見てみるのも発見があって楽しいですね!
くまねこ堂では古本だけでなく、古道具、時計、アクセサリーなども買い取り対象ですので、ぜひご処分にお困りの方はお気軽にご相談ください。また、ご整理依頼も大歓迎です。
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クウスケ
即日出張買取で乱歩賞受賞作品の初版本、ジャズのレコード、植木鉢、麻雀牌などをお譲りいただきました
こんにちは。いつもくまねこ堂ブログをお読みいただきありがとうございます。最近は暖かい日が続いていて、早咲きの桜などはもう咲き始めていますね。🌸
本日は江戸川区のお客様のご依頼で、即日出張買取で江戸川乱歩賞受賞作品の初版本、ジャズのレコード、植木鉢、麻雀牌などをお譲りいただきました。有難うございました。
こちらの画像の中にちらほらと乱歩賞受賞作の初版本があります。芥川賞もいくつかありますね😳
そもそも乱歩賞とは、なのですが、1954年から江戸川乱歩の寄付を基金としてはじまった文学賞で、今では推理作家への登竜門として知られています。
江戸川乱歩と言えば、D坂の殺人事件や、人間椅子などで有名ですね、わたしは小学生のころ、図書室にあった「怪人二十面相シリーズ」を夢中になって読んだのを覚えています。中でも空飛ぶ二十面相が一番好きだったような思い出があります。
誰もが一度は目にしたことのある作家の名前が付いた賞をいただけるのは、大変名誉なことですね。そういった文学賞が何年も続いていて、次の新しい作家さんの希望となっているのはとても素晴らしいです。
くまねこ堂では、こういったISBNのついていない古い本なども積極的に買い取りを行っています。また、古本だけでなく万年筆、時計、アクセサリー、切手など、幅広いジャンルのお品物を買い取りしています。
ご処分やご整理にお困りの方は、ぜひ一度くまねこ堂にご相談ください。お電話、メールフォーム、LINEにてお気軽にご連絡くださいませ。
スタッフ一同、心よりお待ちしております。
最後までお読みいただき有難うございました。
ち
ギャルとギャル男が絶滅危惧種になって振り返る渋谷平成初期
先日は東京都荒川区のお客様より、レプリカの刀、模造刀、古銭等をお譲りいただきました!
くまねこ堂では古本の他、合わせて骨董や古道具など、様々なお品物もご一緒に買取のご相談を承っております!どうぞよろしくお願いいたします😺
本日はまず、こちらの画像をご覧ください。
懐かしい~~!と感じる方や、
なんだこの派手な格好した人は ( ゚Д゚ と驚く方、
人によって感じ方が、かなり変わるかもしれません。
馴染みのない方、恐らく現在25歳までくらいの方のために説明しますと、
この方は平成初期に「渋谷系」と称された、
流行中だったサーフ系の服をまとった当時の不良少年(中身は違う可能性)です。
くまねこ堂ではなかなか見かけない本が混ざっていたので、
思わず手に取ってしまいました。
ちょっと取り上げてみることにします。
ヤングキング増刊平成21年10月7日号「ヤングブロードカルチャー」
特集は、”渋谷不良少年(と書いて「カリスマ」と読む)20年史”。
なるほど、平成の始まりから、この雑誌の発行まで渋谷の20年の若者文化を振り返るという企画でした。
これは、令和の今こそ開くと面白いかもしれません。かなり現在の若者とギャップがあるところ!
私が一番いいなあ!と思ったところは、
1990年代~2000年代初期の渋谷のカルチャーを最も盛り上げたのは、
芸能人でも有名人でも偉い人でもない、
当時を生きる高校生たち、
その中でも「チーマー」と呼ばれる不良の学生たちだったという事実です。
その影響もあってか、現在も渋谷といえば渋カジといわれるほど、
ストリートカジュアルな服屋やDJ文化が花開き、クラブ、ディスコミュージックが
それはもうガンガンと鳴り響いておりました。
サーフ系のアパレルブランドは特に全盛期で、渋谷の109の中はハイビスカス🌺だらけでしたし、
そのハイビスカス柄やアクセサリーを纏った女子高生たちに感化された人は、
瞬く間に世代を超えてカラフルで色んな雑貨でジャラジャラになって行きました。🌈🌺
なぜそんなにも一種のムーブメントが広がったかというと、
当時の高校生は、ポケベルから携帯電話に丁度移り変わる時代だった為、
放課後に遊びたくなったら友達と連絡を取るという手段が非常に容易になって行き、
学校内にとどまらず、現在の大学生のインカレサークルみたいな、
とにかく渋谷で放課後ぶらぶら、友人の友人で繋がって、
気が合いそうな人と出会えたらグループになって・・・
そのグループ間でのファッションの追求や遊びの手法を編み出し、
それがどんどんソーシャルネットワークや学校でまた首都圏の高校生に伝わり、
最終的には全国各地の若者を取り巻くセンセーショナルな「カルチャー」となって行ったようです。
目次ページにありますように、他にも様々な要因はありますが
こうやって振り返ると学生のパワーってスゴイ。
伝わる速度も速いし、良い!って思われたものはドンドン拡散されている。
これは現在のSNSに通じますね。
今現在、この記事を書く私はアラサー世代で、
所によって「お姉さん」だったり「おばさん」だったりに区分されているからかもしれないのですが(笑)、
良いことだけじゃないかもしれませんが、何か大衆で文化が盛り上がることって、
すごく雑草魂を感じるというか、人間らしくて、素敵だなあと思うのです。
かこさん
千葉県の月刊地域情報誌「フリータイムス千葉」入荷いたしました。
いつもくまねこ堂ブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。
先日買取をさせていただいたお品物の中から珍しい雑誌が入荷いたしましたので、ご紹介させていただこうと思います。
千葉県の月刊地域情報誌「フリータイムス千葉」
こちらは千葉発信のカルチャー・生活文化情報誌として1974年から発行されていた雑誌ようですね。ちなみに1985年には一度廃刊になっていたようなのですが、現在は2018年に復刊されているとのこと。今回入荷いたしましたのは1979年4~9月までの6冊になります。
音楽情報をメインに映画やマンガ、イベントなどの情報が盛りだくさんです。
こちらは1979年4月号の「アニメディア 漫画の広場」という特集の中で同人サークルの紹介ページです。千葉県の高校のサークルなどが掲載されています。
こみっくすぞぉーんでは新刊コミックが紹介されています。大友克洋のショートピースがありますね。
こちらは1979年5月号より「特集アマチュアミュージック年鑑」。時代的に8 1/2やハルメンズなどがもしかして…と思いましたが、載っていませんでした。でもアツい特集ですね。好きなミュージシャンの項目はやはりビートルズ~70年代ロックが多い印象ですが、中にはウルトラヴォックスと書いているバンドを見つけキュンです。
別の号ではEAST WESTの千葉ブロックから決勝大会に進むのは「オレンジチューブ」との記事が。後にナゴムからレコードを出していたオレンジチューブですよね、きっと。柏なんだぁ。
こちらは雑誌の人気企画でしょうか、「フリータイムマップ」という街の駅周辺の飲食店や本屋、雑貨屋などをまとめたコーナーがあるのですが、1979年7月号はなんと木更津です!Oh、我が愛しの木更津。。かつて東口駅前にあったヤスムロが大きく載っております。学生時代によくCDを購入しておりました。確か一時期は東口にもう1件と西口にも1件あった記憶が。松田屋書店も懐かしいですね。店先に(恐らくブートの?)バンドTシャツが吊るされていた光景が蘇ります。木曜舎も不二家もこの頃にはもうあったのですね。眺めているだけでいろいろと思い出されてしまいます。
こちらはサイクリングコースとして中の島大橋と富津岬を紹介。写真で見る感じですと今とあまり変わらないですね。中の島大橋はドラマ「木更津キャッツアイ」などでも使われた木更津の有名スポットです。
広告も見逃せません。マザー牧場でフリーロックジャム。おお。しかもPANTA&HAL、ムーンライダーズ、加納秀人、ARBという豪華メンツです。マー牧の入場料だけで見れたなんて、スゴイ。
行川アイランド、子供の頃行きました。随分前に閉園したなぁと記憶しておりましたが、調べたら2001年の閉園とのこと。もう20年も経つのですね。
「夏、チバはやっぱり海だっペェー。」そう思います。
古い雑誌を読むと過去の情報を現在の視点で見る面白さに改めて気づかされますね。また、こういう雑誌があったことも知らなかったので、とても楽しく読ませていただきました。現在復刊もされているようですので、そちらも是非読んでみたいですね。
くまねこ堂では古本のご整理はもちろん、古道具や骨董品、レコードや古いおもちゃなどなど、様々なお品物の買取を行っております。ご処分をお考えの際はお気軽にご相談下さいませ。
また、ご遺品整理などでお困りのお客さまは、是非くまねこ堂までお申しつけ下さいませ。
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56さん
古くて可愛い絵本が入荷しました
こんにちは。いつもくまねこ堂ブログをお読みいただき有難うございます。
先日は東京都武蔵野市のお客様より、多数のお品物をお譲りいただきました。有難うございます。
今回は、その中から1970年代テレビアニメの本、ロボット、特撮などの本を紹介させていただきます。
どれもなんとなく見たことはある気がするのですが…(テレビの再放送か何かかも知れません)
全然知らない作品ばかりです。しかし、この原色の感じとかわいいイラストがレトロチックでとても素敵ですね。
こちらはみなしごハッチという絵本の中身です。左下にいる小さなピンクのハチがわたし的には可愛くて好きだな~と思いました🐝よく見ると黄色のリボンのようなものがついているように見えます。いいですね。
こちらの本には、ちょっとしたクイズや手品などが載っていて、小学生などにとってはとても楽しそうな内容でした。
メビウスの輪の似たような感じのものですね。わたしも小学生のころ、これで遊びました
一回やると楽しくてずっと続けてしまいますよね。
これらの本たちが懐かしいという世代の方々も中にはいらっしゃるのでしょうか。なかなか今の時代で見られるものではないですから、こうやって大事にとっておかれている方はすごいなですね。
くまねこ堂ではこういった古い絵本やマンガ、おもちゃ、カードなども積極的に買い取りを行っております。子供の頃に読んでいた絵本やマンガ、お菓子のおまけなども、古い物や珍しい物などはお値段がつくことがあります。ご整理やご処分にお困りの方は、お電話またはメールフォーム、LINEにて、お気軽にご相談ください🌹
スタッフ一同、心よりお待ちしております。
最後までお読みいただき有難うございました。
ち