昭和11年の「結核の予防と療養」冊子 /東京都大田区と埼玉県川口市で出張買取りでした。
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こんな本が入ってきました。
「改訂 療養心得」日本結核予防協会/昭和11年発行
「予防と療養 結核真髄」日本結核予防協会/昭和11年発行
両方とも、表紙に「海軍共済組合健康保険部」と書いてありますから、
持ち主様は海軍のかただったのでしょうか。
結核。
現在では過去の病気というイメージですが、
昭和11年当時はさぞ深刻で恐ろしい病気だったのでしょうね。
ページをめくると、新鮮な空気、日光を浴びる、正しい食事、規則正しい生活、適度な休養、
などの必要性が説かれており、健康の秘訣は今も昔も変わらないんだなあ~と思いつつ。
気になる挿絵を発見
「痰つばは たん壷へ!!!」
どう見ても小学生くらいに見えますが・・・
昔はこんな子供でも、ぺっぺぺっぺと痰を吐いていたんでしょうか
それとこちら。
結核になる原因が色々とあげられているのですが、
そのうちの一つに「感情の疲労」という項目があり、
そこに添えられていた挿絵です。
これはどう見ても、横暴な亭主関白夫に泣かされている妻の図だわ・・・・
気になって読み進んでいくと、
西洋の文明国は男の方が女に比べて多く死亡するが、日本では男子よりも女子の方に
結核の死亡率が高い。これには色々な原因がありませう。
日本では女子の方が男子よりも粗食に甘んじ過労な生活をする場合が多いのみならず、
妊娠・出産・育児などのこともあり、また体質も女子の方が弱いからだと思います。
(中略)
男子は結婚によって生活の様式が衛生的になり、例へば今まで独身者に有勝ちな
不規則・放埓・不摂生に陥り易い生活から脱して、妻から身の回りや食事などの
注意を受けるために、心身の安らかさが得られ、結核に対する抵抗力を強めます。
(中略)
婦人の場合はこれと異なり、結婚によって夫の世話・家事・妊娠・出産・育児などのために
心身を労することが多いから、ほとんど治癒したやうに思はれる場合でも、
結婚には十分に慎重を要します。
あらまあ・・
苦労が多いうえに、男性よりも粗食だったのですか
今の女性たちが強いのは、
長きに渡って続いたこういう時代の反動なのでしょうかねえ・・
ドリャー!(ノ`Д´)ノ-----┻┻ )゚ω゚):∵
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