古本買取:東京都文京区で出張買取でした。本・古本、DVD、CDを買い取りました。
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くまねこ堂通信
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さて、日にちが前後してしまいましたが、1/22(木)の話題を。
この日は梱包・発送を片付けた後、まず六本木の東京ミッドタウン内にある
サントリー美術館に行きました。目的は、「japan 蒔絵展」でした。
金銀を用いて漆黒の地をきらびやかに飾る蒔絵(まきえ)は、
桃山時代にはじめて来日したヨーロッパの人々を魅了し、
特注品が作られるほどになりました。
海外での蒔絵の人気はその後も途絶えることなく、
遠く東洋からもたらされた贅沢な品として珍重され、
フランス王妃マリー・アントワネットら王侯貴族は競って蒔絵を求め、
宮殿を飾りました。
かのマリー・アントワネットのコレクションも展示されるということで
興味津々で見に行ったのですが、非常に見応えのある素晴らしい展覧会でした。
10世紀から16世紀にかけての大変古くて貴重な文化財クラスの蒔絵も展示されていましたが、
海外からの発注で和洋が入り交じったようなユニークな物もたくさん展示されており、
面白かったです。
例えばこちら。人が横たわれるくらいの大きな洋櫃(ようびつ)で、
「青海波蒔絵螺鈿洋櫃(せいがいはまきえらでんようびつ)」桃山~江戸時代 17世紀前半

ぱっと見、どう見ても西洋の物だと思ったのですが、れっきとした日本製なのだとか・・
フタの裏には、大小を差した侍風の通行人などが描かれています。

他にも例えば、蒔絵の肖像図や、
「肖像図蒔絵プラケット/ルイ14世」江戸時代 18世紀末

蒔絵の海戦図まであってビックリ!
「カディス海戦図蒔絵プラーク」ササヤ製 江戸時代 1792年

こちらはアントワネットのコレクションの内の1つ。
11.2センチ×8センチの小さな小箱の中に、さらに小さな小箱が4つ収納されます。
和本の形をしているのが、古本屋的にかなりグッときます!(笑)
「古今集蒔絵小箱(こきんしゅうまきえこばこ)」江戸時代 17世紀末~18世紀半ば

アントワネットの母であるオーストリアの女帝マリア・テレジアは、
「私はね、ダイヤより漆器よ」と言うほど、大の漆器ファンだったんですって!
日本人としては、なんだか嬉しいですねえ(´∀`)
そして敬愛する母テレジアの遺志を受け継いで、
アントワネットも漆器コレクションの充実を計るようになったんだそうです。
しかし昔の、西洋での漆器の人気ぶりはものすごかったようで、
たとえばこちらはドイツの古いドールハウスなんですが、
真ん中の段の左の部屋は、なんと「漆の間」なんですよ!
その人気のほどが伺えますね!
「漆の間のあるドールハウス」18世紀末~19世紀初頭
<拡大>

この写真では正面奥の蒔絵しか見えないですけど、
壁3面に様々なミニ蒔絵がかかっていました。
本当は江戸時代に作られた作品であっても、
日本国内では、その多くが明治以降に作られた物だと判断されてきたのだそうです。
ところがアントワネットなどの海外のコレクションによって、
本当の制作年代が特定できるようになったのだとか。
海外でコレクションが大切に伝えられなければ、いまだに江戸期の数々の素晴らしい作品が
誤った認識の元で扱われていたかもしれません。
まったく・・自国の文化だってのにねえ、
もっと大切にしなくちゃいけないわよねえ( ´-`)=3
そしてその後は、東京都文京区で出張買取でした。
本、DVD、CDを買い取りました、どうもありがとうございました!
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コメント:
chelsea 2009/01/29 12:30
アントワネットが漆器好きだったなんてびっくり。それにしても凄いドールハウスですね。高そう~
kumanekodou 2009/01/29 21:09
私も知らなくてビックリしました、マリア・テレジアの「ダイヤより漆器よ」も驚きですね。
ドールハウス、すごかったですよ~~
ほんとに、お城とか住むお金持ちはケタが違いますね(^^;)