あの有名作家の食卓は意外にも・・!?
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「わが家の夕めし」(アサヒグラフ編/朝日文庫/1986年)という本が入ってきました。
表紙を見て、てっきりちょっと古いレシピ本なんだなと思いつつアマゾンを見てみたら、
最安値が4320円(2012/11/28現在)。
え?なんでそんな高いの?? と不思議に思ってページをめくってみたら、
これはレシピ本ではなくて、なるほど一風変わったユニークな本でありました。
100人の有名人たちの自宅の食卓の様子が、写真とエッセイで紹介されているのです。
(「アサヒグラフ」で、昭和42年から20年近くも連載されていた人気コーナーだったそうです)
登場する有名人たちのジャンルは様々で、
俳優、監督、作家、芸術家、スポーツ選手、政治家etc…
正直なところ、食卓には豪勢なお料理が並び、洋服やお化粧もばっちり決めて
写真に写っている方々が多いように思うのですが(笑)
そんな中、意表を突かれたのがこの人!
遠藤周作(作家)、順子夫人=東京都の自宅にて
献立:イワシ、漬物、梅干し
妻と二人の晩飯である。今日は息子が友だちの家に行っているので食卓にはいない。
私の家では、晩御飯は漬物のほか一皿の何かと妻からきめられているが、
今夜は特に梅干しがでた。写真をとられるというので、妻は虚栄心から
梅干しを出したのであろうが、平生はこういうゼイタクを彼女はあまり許してくれないのです。
私は、これは子供にはカロリーが足りなくなりはないかと時々思うのだが、妻に言わせると、
イワシ一匹には鯛にまさるカロリーがあり、これで十分だと怒鳴られ、黙り込んでしまった。
私は時々、息子に冗談まじりに呟く。
「父ちゃんはねえ、一生に一度、ビフテキをうんと食って死にたいんだよ」と。
息子も笑いながら言う。
「ほんとだ。ボクはライスカレーを腹いっぱいたべてみたい」
しかし、妻は食べものに金銭を浪費するのは愚劣だという考えを平生から持っている。
しかし我が家は民主主義であり、妻が私の仕事に口を出さぬと同じように、
私も妻の料理に口を出さぬ。(もしこの食事を彼女の料理と呼べるならばの話だが・・)
しかし、何はなくても家族みんなでたべる食卓はたのしい。それはどこの家庭でも同じでしょう。
そう考えよう、そう考えようと結婚以来十数年つとめてきました。
時々、夢で血のしたたるビフテキを食っている自分の姿を見る。(全文)
ひええええ
でも、遠藤周作氏はいたずら好きなかただったそうですから、
きっとこれもワザとなんでしょうねえ(笑)
もう一枚ご紹介します、ムツゴロウさんです!
畑正憲(小説家)、熊のどんべえ、弟の三喜雄さん=北海道の書斎兼休息所で
献立:人間=ゆで卵、ししゃも、パン、牛乳
熊=あきあじ(鮭)の煮付け、ゆで卵、チーズ、プリン、ソーセージ、ミカン、
桃の缶詰、コーヒー
同居人が「熊のどんべえ」ですよ!!
さすがはムツゴロウさん、ステキすぎますーーーー!!
この写真を撮ったときは、ヒグマのどんべえを冬眠させるために、
原野の中にポツンと一軒だけ建てた新しい住居で暮らしていたそうです。
献立を見ると、なんだか人間よりも熊のほうが良い物を食べているようですが(笑)
面白いことに、家庭の味を恋しがるのはどんべえのほうで
(コーヒーも好きなんですって、まるっきり人間みたいね!)、
温かいご飯とおかずはどんべえにあげて、
ムツゴロウさんはカビくさいパンばかりかじっていると書いています(笑)
「しかしこの生活が私には最高である。人っ子一人いない原野の中で、満点の星空の下、
クマと二人だけで踊り、胸を熱くしている次第だ。
でも雪が大地を覆うのはもうすぐだ。そうなったら、私は半月間留守居にした島に帰って
馬小屋で暮す。」
北海道の大自然の中、大きなヒグマとの生活を楽しむ・・・
素敵だなあ、うん
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