薩摩伝承館で薩摩焼を堪能す(鹿児島旅行:2)

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さて今回、特に気合いを入れてご紹介したいのが、こちらです!

まるで絵のように美しいこの建物は「薩摩伝承館」、
白水館」というホテルの敷地内にあります。
(白水館は、小泉首相や外国の大統領なども泊まられたという、
鹿児島の有名なホテルだそうです。)
「薩摩伝承館」では、白水館の創業者のかたとそのご子息が
親子二代で60年にわたって収集してきた、
薩摩焼をはじめとする約3000点のコレクションの一部が公開されています。


「維新の間」

中に入るとすぐにホールになっているのですが、
貴重な薩摩焼の数々がそのまま置かれていてビックリ!∑(゜ロ゜;;)
ここで普通に、結婚式とかコンサートとか行われるのだそうです、
なんてステキな贅沢!
「お客様には、ガラスケースを通してではなく、そのままの状態で
 ぜひ見ていただきたい」
という創業者のかたの思いが込められているのだそうです:hoshi1:

 

さてここで、薩摩焼について少しご説明させていただきたいと思います。
(参考文献:「ウィキペディア」、「超絶技巧!明治工芸の粋」
 「薩摩金襴手~輸出陶磁の華」、「開かれた薩摩~その歴史と文化」)

薩摩焼は桃山時代、鹿児島で朝鮮半島の陶工たちによって始まりましたが、
1867年(慶応3年)のパリ万国博覧会や
1873年(明治6年)のウィーン万国博覧会に出品されて高い評価を受け、
海外で大変な人気となり、明治時代の輸出工芸品の花形となりました。

明治期の薩摩焼は外国人をターゲットに作られたため、
余白を大事にする日本人の好みとは違い、
表面を覆い尽くすように全面が絵で埋められ
金彩をふんだんに使った派手な絵柄が多いのはそのためです。

そんなわけで、明治期の薩摩焼は
そのほとんどが海外に売られてしまったわけなのですが、
それらを多数、この白水館の創業者のかたが
海外のオークションなどで買い戻し、
2008年に薩摩伝承館のオープンに至ったということです。
明治日本の貴重な美術工芸品の数々が、
百数十年の時を経て、ふるさとに戻ってきたというわけですね、
素晴らしいです(´-`):hoshi1:


「錦手籬牡丹図花瓶」
薩摩、19世紀後半、高さ60.9センチ、銅径36.8センチ


「色絵金襴手雁図花瓶」
錦光山宗兵衛、京薩摩、19世紀後半、高さ62.0センチ、銅径33.2センチ

薩摩焼の制作者で有名どころといえば、
薩摩の沈壽官(ちんじゅかん)、京都の錦光山(きんこうざん)、
大阪の藪明山(やぶめいざん)などが挙げられます。
薩摩焼は明治期にあまりに海外で人気だったため、
薩摩本国で作られた本薩摩の他に、
京都の「京薩摩」をはじめ、大阪、横浜、東京、神戸、金沢などでも、
薩摩風のやきものが大量に作られたのでした。

こちらは「金襴の間」。
薩摩金襴手は、海外のお城や豪邸で好んで飾られました。
こちらの壁には、鹿児島県を代表する伝統工芸品の一つである、
川辺仏壇の金箔押しの技術によって、約一万枚の金箔が貼られ、
そのイメージが再現されています。
キラキラです(☆∀☆):hoshi1: 

 次回に続きます!


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