「俺たちの国芳」展に行ってきました!
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時間があいてしまって申し訳ございません。
先日(といってももう3週間以上経ってしまいましたが(;;^^))、
Bunkamura ザ・ミュージアムで開催中の
「ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞」展に
行って参りました!
いやあ~、すごかった!!
歌川国芳(1797-1861年)や歌川国貞(1786-1865年)の浮世絵自体は、
今までもちょくちょく見てはいるのですが、
これほどの質と量のコレクションが一堂に会するのを見たのは初めてで圧巻でした!
それも道理で、今回はボストン美術館が所有する14,000枚を超える
国芳&国貞の浮世絵から厳選された名品が展示されており、
1876年のボストン美術館開館以来初の大規模な国芳・国貞展なのだそうです。
しかもこれらの作品は一度貸出しされると5年間は公開されなくなるため、
本展は大変貴重な機会なんですって!
なのでもし行こうかどうしようか迷っておられるかたは、
ぜひ迷わず足をお運び下さいませ!
会場に入って作品を見始めて、まず何に一番驚いたかというと、
絵の色の鮮やかさでした。
浮世絵は非常に退色しやすく、特に江戸期のものは
仮に買取などで出てきても当時のままの美しい状態で出てくることは非常に稀です。
でも今回の展覧会で飾られた作品たちは、まるでついこの間刷ったばかり
なんじゃないかと錯覚するほど色鮮やかで紙の状態も美しく、
ああ、本来の浮世絵はこんなにキレイな色なんだなあ・・とつくづく思いました。
明治時代当時、安っぽい大衆娯楽だと日本人たちに見下されていた浮世絵を、
大量に収集してアメリカに持ち帰ったビゲローをはじめとする外国人コレクターたち、
そして寄贈以来これらをずっと素晴らしいコンディションのままで保存してくれている
ボストン美術館には、本当に感謝をしなければいけないと思います、、、
さてそれでは、いくつか図録から紹介させていただきます、まずは国芳から!
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山東京伝の「善知鳥安方忠義伝」の一場面を描いたものですが、
原作ではたくさんの等身大の骸骨が現れるところを、
国芳はご覧の通りの迫力ある巨大骸骨に変更し見る者の度肝を抜いたのだとか、
本当に斬新で見事な構図ですよね!
三枚続の浮世絵はちょうど映画の大画面ように見えて、
非常にドラマチックで迫力があります!
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鬼若丸とは、のちの武蔵坊弁慶です。
比叡山延暦寺に稚児として預けられ修行していた頃、
古池鏡ヶ池に棲む人に害をなす巨大な緋鯉を退治した逸話が描かれているそうです。
「ゴゴゴゴゴ・・・」という不気味な効果音とBGMとともに
巨大な鯉が悠然と泳いで登場し、観客が驚愕する、
そんな映画のワンシーンを見ているかのようなすごい臨場感でした。
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「見立東海道五拾三次岡部 猫石の由来」歌川国芳/1847年/大判錦絵三枚続
猫好きならば、やっぱりこの絵は外せませんよねーー!(*≧∀≦*)
化け猫の話を題材にした、歌舞伎の舞台が描かれているそうなんですけれども。
ついつい、手前で踊っている猫又ちゃん2匹に目が行って顔がにやけてしまいます(´∀`)
まさか舞台で本当に踊っていたわけじゃないんでしょうけどねえ(笑)
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「八代目市川團十郎死絵」歌川国芳/1854年以降/大判錦絵三枚続
「死絵(しにえ)」とは、主に歌舞伎役者が死去したとき、
その訃報と追善を兼ねて版行された浮世絵のことをいいます。
嘉永7年(1854)、当時32歳で人気絶頂だった八代目市川団十郎が、
大坂島之内の旅宿で突如自殺を遂げました。動機は不明だそうです。
200種以上ともいわれる死絵が出版され、
その数は空前絶後で團十郎人気の絶大さを物語りますが、
その多くが凄惨な現場や動機を邪推したり、悲嘆にくれる團十郎ファンを
滑稽気味に描くなど、興味本位な表現に終始していたそうです。
そんな中、国芳による死絵は一線を画します。
モノトーンの秋の野の背景、秋の寂しさをからめた句歌をバックに、
なんともいえない悲しげな表情でたたずむ團十郎の姿。
そのはかなく美しい絵からは、国芳の深い哀悼の意が感じられ、
心を打つものがありました。
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茶目っ気たっぷり、ユーモアたっぷりの絵もたくさん描いている国芳ですが、
この絵も何度見ても笑ってしまいます、
ニャロメが崩れたような猫又さんが最高(´∀`)
壁に落書きしたような筆致でわざと描いており、
そのアイディアが本当にすごいなあと思います。
役者似顔絵の一種で、タイトルの「荷宝(にたから)」は
「似たから」にかけているのだそうです。
そして会場のミュージアムショップでは、
あとちなみに、今回の展覧会の図録には、
浮世絵ができるまでの工程を説明してくれるこんな付録の紙が付いているのですが、
きっと国芳が大の猫好きだったのにちなんでいるのでしょうが、
実に粋で楽しいですよねえ
では次回の記事では国貞をご紹介します、お楽しみに!
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