劇団四季「バケモノの子」の感想です
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先日、行ってきましたーーー!!
劇団四季ミュージカル「バケモノの子」、とても良かったです!
キャストはこちらの方々でした。
熊徹(伊藤潤一郎さん)と猪王山(芝清道さん)の、
時に轟くような迫力ある美声と、そして役柄の対比が素晴らしい!
伊藤さんが、熊徹そのものでびっくりしました、これぞ正に当たり役!
高らかな笑い声もポーズも、まるで映画からそのまま抜け出してきたかのようでした。
粗野で荒っぽいけれども情に熱く、自らの命を顧みず九太を想う親心を
余すところなく表現されていて、心打たれました。
バリトンの伊藤さんに対し、もう一人の熊徹役・田中彰孝さんは
あのテノールボイスでどうやって荒々しい熊徹を表現するんだろう!?
田中さんの熊徹を見るのも楽しみです!
対する猪王山も、これまた実に魅力的で
最初はどうしても、
「せっかくの芝さんのお顔に、ブタさん(イノシシですが)のお鼻がぁ~~!」
と、特殊メイクになじめないでいたのですが、、、
だんだんだんだん見ているうちに、イノシシのカツラもお鼻も、
「ザッツ芝さん!これぞ芝さん!」
と思えるようになってきました(笑)、これぞ演技力の成せる技ですね!
熊徹と同じようなガタイと風貌なのに、気品ある王様然とした風格や、
礼儀正しい一つ一つの所作の美しさが熊徹とは対照的で、見ていて面白かったです。
一方で、父親としての人間的な苦悩も描かれていて、
こちらのシーンでも芝さんボイスをしっかり堪能することが出来ました
そして強烈だったのが、一郎彦(青年)の笠松哲郎さん!
・・ちなみにこちらも、最初は、
「ああ、かぶっているイノシシの帽子(?)が可愛すぎて気になるぅぅ~~!」
と、あのビジュアルになじめずにいたのですが、、、
常にバシバシ決まる力強い高音を武器に、心の闇と狂気の演技の迫力がすごくて、
いつの間にやら気にならなくなっていました(笑)
とにかく笠松さんのダークサイドは、一見の価値ありです!
九太(青年)の大鹿礼生さんも役にピッタリでしたし、
多々良(韓盛治さん)と百秋坊(味方隆司さん)の味のある掛け合いも楽しかったです♪
しっぽをぶんぶん回す多々良が可愛い!
そして味方さんのお歌は、本当に温かくて優しさに溢れていて、
心に染み入ります・・
あとですね、主要キャストだけではなく、アンサンブルの人達まで行き届いているのも
四季さんの素晴らしいところ!
同じ人たちが、渋谷を歩く人間たちと、渋天街のバケモノたちを
かわるがわる演じているわけなのですが、これがまた細かいところまで一人一人
演じ分けられているので、ぜひ注目していただきたいところです。
渋谷を行きかう市井の人々、ギャルのお姉さんやサラリーマン、
あと警察官なんて一瞬本物かと思っちゃった
ヒロインの楓をいじめる高校生たちも、やけにリアルで怖かったです、、、(汗)
対して、バケモノの人達の温かさ!
まるで古き良き日本を想起させる、懐かしさを感じる光景でした。
昔の下町の長屋を思わせるような、人と人とのつながり。
人間の子供の九太を、みんなで育てよう!というコミュニティの温かさ。
九太にお料理を教えるときに、まずかつおを削って出汁を取ることから始めるあたりも、
素晴らしいと思いました。
子供を育てることの大切さ、そしてやがてやってくる巣立ちの日。
でも教えや想いは受け継がれて、心の一部となって見守り続ける・・
そんなたくさんのメッセージが込められていると思います。
見始めてしばらくは、特殊メイク&着ぐるみ(?)に目が慣れなかったのですが、
見終わったときにはもうすっかり、温かさあふれるバケモノの皆さんに
また会いに行きたくなりました
純国産ミュージカルとしてもぜひ応援したいです、
「はじまりの樹の神話~こそあどの森の物語~」と並んで、素晴らしい作品だと思います。
「バケモノの子」また必ず観に行きます!
(ちなみに「はじまりの樹の神話~こそあどの森の物語~」は、
2022年6月19日(日)まで、ネット配信されています)
お気に入りのおみやげです
「バケモノの子 サガラ刺繍ポーチ」
持ち歩いていると、まるで熊徹が見守ってくれているようで、いいですね
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