三浦環追悼記事「それいゆ」創刊号 /埼玉県戸田市で出張買取りでした。
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「それいゆ」ネタ、続きます。
昨日、創刊号に載っていた諏訪根自子さん(ヴァイオリニスト)の記事を
ご紹介しましたが、同じ号にソプラノ歌手の三浦環女史の追悼記事も載っていました。
この創刊号が出版されたのは昭和21年8月で、三浦環さんが亡くなったのは
昭和21年5月ということですから、まだ亡くなられたばかりだったのですね。
記事の中に、生前の面白いエピソードが載っていました。
先生の芸術が又、階級をも超越してゐると云ふ一つの証左に、
ずつと伴奏をしてゐらした赤松二郎さんから伺つたこんな挿話がございます。
樺太に演奏旅行なさった時の話ですが、植民地気風の横溢したある町で、
それも気の荒い炭坑夫ばかりを相手に歌はれたことがありました。
先生がステージに立たれますや否や、頭から失礼な野次が飛んださうでございます。
こんな場合、大抵の方はプログラム通りあつさりやって、不愉快になり
乍ら引揚げてしまふものですが、先生はなんとかして、
この無知な聴衆に理解させたいと、終りまで堂々とお歌ひになり
到頭会場は水を打つた様に静かになり、皆聞きほれてしまつた相でございます。
何ものにも、共感を興へる先生のお力は芸術の偉大さと共に、
立派な人間性の美しさも多分にあづかつてゐると信じてゐるのでございます。
三浦環女史の音楽に対する真摯な姿勢、
そしてたとえ相手がどんな聴衆であっても自分の歌を伝えたいという
誠実さが伝わってくるエピソードだと思います。
「それいゆ」を見ていると、当時はクラシックの女流演奏家も
しばし憧れの女性像として写真や記事が載せられていたようですから
(女性が働くことがまだ困難だった当時、
男性と肩を並べて活躍する女流演奏家達は
女性達の憧れの的だったのかもしれませんね)、
三浦さんがもう少し長生きしていたら、
「それいゆ」にもファッションの記事など色々掲載されて、
紙面を賑わせていたかもしれませんね。
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