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薩摩伝承館で薩摩焼以外も堪能す(鹿児島旅行:3)

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昨日に引き続き、「薩摩伝承館」のご紹介です。
今日は薩摩焼以外の展示物について、触れてみたいと思います。
(2階は撮影NGということだったので、
 2階の物については図録の写真を載せますね)

まずはこちら。パッと見、色もついていない地味な薩摩切子ですが・・・


「透明ガラス船形鉢」
薩摩切子、19世紀中葉、高さ11.3センチ、長径18.2センチ、短径13.2センチ

この薩摩切子に、以前テレビの「なんでも鑑定団」で
2000万円の値段が付けられたそうです! :hakusyu:
この江戸時代に作られた船形鉢は、島津斉彬の四女・典姫(のりひめ)が所有し、
その後は総理大臣を務めた松方正義家に移ったということです。

 

あ、こちらの勲章も面白かったですよ!

薩摩琉球国勲章
1867年のパリ万国博覧会で、江戸幕府とは別に薩摩藩と佐賀藩もそれぞれ独自に
出展を行った。中でも薩摩藩は「日本薩摩琉球国太守政府」を自称し、
幕府とは別の「独立国」であることを国際社会に伝えようとした。
その戦略の極めつけが勲章の製作と贈呈であった。
(中略)
薩琉勲章が何個造られたかはわからない。
現在確認されているのは、鹿児島県内の二つである。
一つは薩摩藩主・島津家ゆかりの尚古集成館(鹿児島市)に、
もう一つは指宿市の薩摩伝承館に展示されている。
ウィキペディアより)

写真ではよく見ていたのでよくある物なのかなと思っていたんですけど、
現物は尚古集成館と薩摩伝承館でしか現存が確認されていない、
非常に貴重な物なんですね!∑(゜ロ゜)

 

そうそう、薩摩とは関係ないからなのでしょう、
すみっこ~~に置かれていましたが(笑)
こちらの作品も素晴らしかったです、芝山象嵌の大きな棚です。

なんかわかりづらい写真でスミマセン・・(-_-) (;;>ω<)←撮影者
実物は、象嵌も彫刻も非常に細密で、デザインのセンスも良く見事です、
ぜひ見逃さずにご覧ください!

ちなみにこれまた薩摩とは関係ないのですが、
中国陶磁のコーナーもありまして、
ここには骨董屋さんなら「ウオッッ!!」と思われるであろう
さるお品も展示されておりました。
ご来館の際には、ぜひ目をお皿にしてご覧下さい(笑) 

さて、駆け足でご紹介させて頂きましたが、
鹿児島にご来訪の際にはぜひとも足を運んで頂きたいと思いました。
これら海外に散逸されていた、明治期の薩摩焼の数々は、
素晴らしく意義のあるコレクションだと思います。
百数十年の時を経て、日本に戻ってこられて良かったね~~!:naku:

あと、入口にボランティアのガイドさんがいらっしゃいますので
ぜひガイドをお願いしてみて下さい、
詳しく説明して下さって見どころがよくわかります!:kaomoji7:

(参考文献:「ウィキペディア」、「超絶技巧!明治工芸の粋」
 「薩摩金襴手~輸出陶磁の華」、「開かれた薩摩~その歴史と文化」)

薩摩伝承館で薩摩焼を堪能す(鹿児島旅行:2)

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さて今回、特に気合いを入れてご紹介したいのが、こちらです!

まるで絵のように美しいこの建物は「薩摩伝承館」、
白水館」というホテルの敷地内にあります。
(白水館は、小泉首相や外国の大統領なども泊まられたという、
鹿児島の有名なホテルだそうです。)
「薩摩伝承館」では、白水館の創業者のかたとそのご子息が
親子二代で60年にわたって収集してきた、
薩摩焼をはじめとする約3000点のコレクションの一部が公開されています。


「維新の間」

中に入るとすぐにホールになっているのですが、
貴重な薩摩焼の数々がそのまま置かれていてビックリ!∑(゜ロ゜;;)
ここで普通に、結婚式とかコンサートとか行われるのだそうです、
なんてステキな贅沢!
「お客様には、ガラスケースを通してではなく、そのままの状態で
 ぜひ見ていただきたい」
という創業者のかたの思いが込められているのだそうです:hoshi1:

 

さてここで、薩摩焼について少しご説明させていただきたいと思います。
(参考文献:「ウィキペディア」、「超絶技巧!明治工芸の粋」
 「薩摩金襴手~輸出陶磁の華」、「開かれた薩摩~その歴史と文化」)

薩摩焼は桃山時代、鹿児島で朝鮮半島の陶工たちによって始まりましたが、
1867年(慶応3年)のパリ万国博覧会や
1873年(明治6年)のウィーン万国博覧会に出品されて高い評価を受け、
海外で大変な人気となり、明治時代の輸出工芸品の花形となりました。

明治期の薩摩焼は外国人をターゲットに作られたため、
余白を大事にする日本人の好みとは違い、
表面を覆い尽くすように全面が絵で埋められ
金彩をふんだんに使った派手な絵柄が多いのはそのためです。

そんなわけで、明治期の薩摩焼は
そのほとんどが海外に売られてしまったわけなのですが、
それらを多数、この白水館の創業者のかたが
海外のオークションなどで買い戻し、
2008年に薩摩伝承館のオープンに至ったということです。
明治日本の貴重な美術工芸品の数々が、
百数十年の時を経て、ふるさとに戻ってきたというわけですね、
素晴らしいです(´-`):hoshi1:


「錦手籬牡丹図花瓶」
薩摩、19世紀後半、高さ60.9センチ、銅径36.8センチ


「色絵金襴手雁図花瓶」
錦光山宗兵衛、京薩摩、19世紀後半、高さ62.0センチ、銅径33.2センチ

薩摩焼の制作者で有名どころといえば、
薩摩の沈壽官(ちんじゅかん)、京都の錦光山(きんこうざん)、
大阪の藪明山(やぶめいざん)などが挙げられます。
薩摩焼は明治期にあまりに海外で人気だったため、
薩摩本国で作られた本薩摩の他に、
京都の「京薩摩」をはじめ、大阪、横浜、東京、神戸、金沢などでも、
薩摩風のやきものが大量に作られたのでした。

こちらは「金襴の間」。
薩摩金襴手は、海外のお城や豪邸で好んで飾られました。
こちらの壁には、鹿児島県を代表する伝統工芸品の一つである、
川辺仏壇の金箔押しの技術によって、約一万枚の金箔が貼られ、
そのイメージが再現されています。
キラキラです(☆∀☆):hoshi1: 

 次回に続きます!

鹿児島に行ってきました!(鹿児島旅行:1)

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大変ご無沙汰しております:ase1:
毎日元気に、子育てと家事に邁進しております(^^)

パンダ子(娘)はおかげさまで1歳2ヶ月になりました、
そして先週初めての旅行、鹿児島に行ってきました!

初めての遠出、初めての飛行機で、
もし機内でワーワー泣かれたらどうしよう~~と思っておりましたが、
いざふたを開けてみれば、フライトの間ほぼずっと寝てくれたので
大変ラクチンでした!:hakusyu:

そして念願の、ひいおばあちゃん孝行です

 

叔父宅の愛犬、シーズーのジローくんとも初対面!

ニャーニャーには慣れているパンダ子ですが、
ワンワンには慣れていないため、終始腰が引けておりましたが
(でもミカンは離しません(笑))
ジローくんが心優しいワンちゃんで、とても優しくパンダ子に接してくれました、
どうもありがとう!

水族館も初体験(「いおワールドかごしま水族館」)。
(※おじゃったもんせ=いらっしゃいませの鹿児島弁)

明日は、薩摩焼の名宝をご紹介します、
どうぞお楽しみに!:kaoemojiA:

パンダ子、1歳になりました!

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またすっかりご無沙汰してしまい、大変申し訳ありません:ase1: 

おかげさまで、パンダ子(娘)が無事1歳の誕生日を迎えました!!:hoshi1:  

もうスタスタ歩いてます

 

しかしくまきち(夫)が仕事の電話中だったため、
景色を楽しみだすパンダ子。


(※注:くまきちのセリフは願望です(笑))

 

相変わらず本にまみれ
(片しても すぐまたこうなる 賽の河原(ノД`)・゜・。)

 

 

お気に入りは、くまきち(夫)の鑑定用ルーペ(笑)

 

 

おじいにゃんにも見守られ
(パンダ子が入浴中、なぜかシュガーくんが見に来ます:neko:

 

そんなこんなで、おかげさまで元気に過ごしております!:hei01:

 

 

この謎の生物は一体何・・?

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うーーーーん・・・(悩)

これは、買い取りで入ってきた刀の鍔(つば)のうちの一つなのですが、

 

 

 

この謎の生物は一体何・・??(;-_-)

 

 

 

いや、うーんうーーん(;-_-)

猫のしっぽにしてはフサフサすぎる気がするし、キツネ?
九尾の狐??
首には鈴の首輪をしているように見えます。
でも顔が不思議、なんだかお面でもかぶっているような・・
摩耗しちゃってるのかもしれませんけどねえ。

ちなみにこのお宅は遺品買い取りのご依頼だったのですが、
刀装具や古銭などが、壁に直接、ボンドで(!)ベッタリと貼り付けて
飾られていたそうで、
それらをくまきち(夫)が一つ一つナイフでひっぺがしてきたそうです:ase1:
もちろん、お客様(ご遺族)の許可をいただいての作業ですが、
時にこういうワイルドな力業も必要なお仕事なのでございますね!

パンダ子、歩けるようになってきました!

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ふおおぉぉ!!

 

 

5歩、歩いた~~!!

 

パンダ子(娘・10か月)、
なんだかお買い物カゴでも持たせてあげたいようなウキウキした足取りで(笑)
4,5歩、歩いては倒れ、また立ち上がって・・を
せっせと楽しそうに繰り返しています。
とにかく、歩きたくて仕方がない様子です:hoshi1::hoshi1:

ほんの1週間前に「1歩を踏み出せるようになったね!」と
くまきち(夫)と話していたばかりだったのに、
いやはや、赤ちゃんの成長とは予想以上に早いものだと
ビックリしております:ase1:

この調子だと、一緒に歩いてお散歩できる日も近いかな?
楽しみです!

0歳の赤ちゃんによる、0歳の赤ちゃんへのおススメ絵本(第2回)

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「0歳の赤ちゃんによる、
 0歳の赤ちゃんへのおススメ絵本!:hoshi1::hoshi1:」第2回

 

2回目の今日は、こちらをご紹介します。

 

絵本コーナーに行くと必ず並んでますね!
「だるまさん」シリーズ全3冊です。
(従妹のCちゃん、くれてありがとう!喜んで読んでるよ(^^))

「だるまさんが」かがくいひろし/ブロンズ新社
「だるまさんの」かがくいひろし/ブロンズ新社
「だるまさんと」かがくいひろし/ブロンズ新社

 

 

内容も絵もいたってシンプルなのですが、
「ナゼそこまで!?(;;゜∀゜)」と思うほど、
パンダ子は食い入るように見つめています。
この動きが、何か赤ちゃんの心をつかむのでしょうか。

 

同じ作者さんの別の本も買ってみましたが、こちらもパンダ子に受けてます!
読むと笑って喜びます。

「おしくら・まんじゅう」かがくいひろし/ブロンズ新社

 

おまんじゅうの2人組が、色んな物を「おしくらまんじゅう」します。
納豆さんとか(笑)

独特の絵柄とアイディアが面白くて、私もお気に入りです:neko:

パンダ子、捕まる

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後ろから、
「う~~、う~~(困)」
と困ったような声が聞こえたので振り向くと、

 

 

パンダ子(娘)がカゴに捕まっておりました(´∀`)ハハハ

なんか猫みたいだな~~
猫ってよく、ビニール袋や紙袋で遊んでいるうちに
こうなりますよね!(笑)

:ase1:

中谷翫古の作品名が判明!

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以前、キョーコさん担当の「骨董買取り品紹介ブログ」で
中谷翫古(なかたに がんこ)の作品を載せたことがあったのですが、
その記事をご覧になった中谷翫古のご遺族のかたが
当店に連絡を下さったのです!

 

ブログの中でキョーコさんが
「あぁ、、作品名がものすごーく気になります。。」
と書いていたのですが(笑)
その作品名を、今回ご遺族のかたが教えて下さいました!
こちらの美しい女性の木彫座像、タイトルは「香り」というのだそうです。

 

女性が胸元に大事そうに抱えているのは、香道具(香炉)だったんですね!
お香のいい香りがこちらにも漂ってくるようです、
そして表情やお着物、髪の降ろし具合なども相まって、
美しい女性の匂い立つような艶やかさを感じさせますね。

作者は中谷翫古(なかたに がんこ・1868-1937)。
(ちなみにご遺族の方たちは、「かんこ」と呼んでおられるそうです)
明治~昭和時代前期の彫刻家で、
木彫に日本絵の具をほどこす美人風俗像を得意としました。
まさにこの彫刻もそうですね!

中谷翫古に関して残っている資料は多くはないようで、
「ブログの記事を見つけたときは嬉しかったです(^^)」
とご遺族のかたがおっしゃって下さった、
というのをくまきち(夫)から聞いてとても嬉しかったです!

これまでにも何度か、こうやってブログで紹介したかたのご遺族から
ご連絡をいただいたことがありますが、
そういうときは本当にブログを書くことの意義を感じますし、
嬉しさとやりがいも改めて感じることができます。

このたびはわざわざご連絡を頂きまして本当にどうもありがとうございました、
もしもまた何かございましたら、ぜひどうぞよろしくお願いいたします!

 

匠の技:雛道具、極小の美

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昨日の記事にちなみまして、今日はおひなさま番外編です。

おひなさまの主役といえばもちろんお人形ですが、
人形たちを彩る名脇役、小道具の存在も忘れてはなりません。
特に江戸時代には、大名や豪商などの命(めい)により、
名職人さん達の手によって大変精巧で手の込んだ物が作られました。

たとえばこちらは、徳川11代将軍・家斉(いえなり)公お好みの品々と
伝えられている銀細工だそうです。
金や水晶、珊瑚も使われ、飾り物と雛道具が揃います。
どうでしょう、この精緻で見事な出来栄え!
(「日本の旧家 雛めぐりの旅」より)

 

 

こちらも、徳川宗家に伝わる雛道具だそうでございます。
大きいものでも高さ7センチ以下、細密で美しい金蒔絵の細工には
ため息しか出ません、、、
(「日本の旧家 雛めぐりの旅」より)

 

ちなみに江戸時代の高級雛道具&芥子雛(けしびな・ミニサイズの雛のこと)といえば、
上野池之端にあった「七澤屋(ななさわや)」というお店が代表格でありました。
将軍家大奥を始め、江戸在住の各大名家、富裕な町人階級の間で殊に珍重され、
そのお値段は「其値(あたい)は実に世帯をもつより貴(たか)し」
伝えられるくらい、高級だったのだとか:kaomoji3:

しかしそれほどまでの栄華を誇った七澤屋も、
江戸幕府の瓦解で多くの得意先を一挙に失ってしまったとみえ、
明治維新とともにあっけなくその終焉を迎えてしまったそうです・・
そして誇り高いその職人集団も、一時期他店へ移った形跡こそあれ、
やがて姿を消してしまったそうです。
(「芥子雛と極小の雛道具・玩具たち/「緑青」Vol.27)」より )

骨董屋という職業柄、そのうち七澤屋製のお雛道具も
入ってくるのだろうなあとワタクシ期待しておりまして
(不思議とこうやってブログに書くと大体入ってくるので、きっとそのうち・・(笑))
年を経るごとにちょっとずつ、お雛様のお飾りや段を増やしていくのも
また楽しそうです。

こんなところでも、趣味と実益を兼ねられる
まこと楽しいお仕事でございますね 

 

参考文献: 

 

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